13日、カナダの国防副大臣(associate defense minister)がこれまで強力に坦々と推進してきたF-35購入について初めて慎重な姿勢を見せ、カナダ総選挙の後であったこともあり、話題になっているようです。
10日ほど前にワシントンDCでF-35主要パートナー国会議が非公開で行われた直後のタイミングでの発言でもあり、F-35開発が相当難航しているとの憶測を呼んでいます。
Fantino副大臣は議会の国防委員会で
●F-35は唯一カナダが入手可能なステルス機であり、カナダは他のパートナー国と共に、制空能力に優れた同機の選択を我に優位なモノと考えている。
●しかし同時に、我々はF-35開発計画の安定性に懸念を持っている。
●我々はまだ、F-35を購入するかどうかの最終決定は行っていない。従ってこの計画から抜ける(backing out)可能性を排除したわけではない
●我々は、F-35のコストについて確たる情報を持っていない。従って、CF-18の後継機にF-35が適当でない場合に備え、あらゆる緊急手段を検討している
先月Stephen Harper首相は
●カナダは、Can$8.5 billionを65機のF-35購入に、Can$7.5 billionをライフタイム整備費に予定している
●カナダはこれ以上の金額を新型戦闘機に投入するつもりはなく、場合によっては購入機数の削減も無しとはしない
カナダの評論家は
●選挙期間中、現首相は「F-35に絶対の自信を持っており、本件を選挙の争点にすべきでない」と言い続けてきたにも関わらず、選挙終了後に「実は懸念が・・」と言い始めたことに野党は反発を強めるだろう
●(恐らくワシントンでのパートナー会議後、)在米カナダ大使館内で副大臣を中心に緊急会議が開催されており、F-35の状態が極めて深刻なことを暗示している。
●今となっては、2020年に引退予定のCF-18の適当な後継機が見つけられるかが課題である。
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モントリオール地元紙が言及している「ワシントンでの主要パートナー国会議」が気になります。何か新事実が明らかになったのでしょうか?
パートナー国ではないが購入予定国である日本は参加していたのでしょうか?
田中真紀子議員の旦那様が国会でいじめられたそうですが、歯切れが悪かったのは何か理由が???
「敵に財政負担を強いる」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-03
「F-35やっとミサイル試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-22
「F-35価格は外国の購入量次第」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-15-1
「F-35の生産開始は早すぎた」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-08
「F-35運用態勢は2018年」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-05
「操縦者養成開始に警告」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-11-02