ノルウェーが女性徴兵へ：究極の平等めざして

「女性参政権100周年に当たる今週中に議会で合意でき、歴史的な日となった」
14日ノルウェー議会は、欧州で唯一、女性の徴兵制を採用する方向で合意しました。日程は未定ながら、反対している少数政党の「キリスト教民主党」を除く大勢の賛同を得て、近く議決される見込みです
議案は中道左派の政権政党により提案され、「性別の平等」を理由に、現在男性だけに課せられている1年間の徴兵を、2015年を目途に女性へも拡大するようです
以前、オーストリアが徴兵制維持の決定をしたことを、驚きをもってご紹介しましたが、オーストリアの場合は「国防費の抑制」や「徴兵の変わりに社会福祉分野での労働提供でも可」等の理由が背景にありました。
「オーストリア徴兵制維持へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-01-22
ノルウェーの場合はオーストリアの理由とは全く異なり、純粋に「男女の平等」が狙いにあるようです
現在でも、徴兵対象者が約6万人存在する中で毎年実際に徴兵されるのは1万人以下であり、身体的、心理的テストのほか、希望程度も加味して選別が行われています。つまり、兵士の数が不足しているわけではありません。
女性国防相のAnne-Grete Stroem-Erichsen女史は
●わが国で女性参政権が認められて100周年に当たる今週中に議会で本件について合意でき、歴史的な日とすることが出来た
●2020年までには、ノルウェー軍における女性の比率を2割にまで増やしたい。
ちなみに、ノルウェーの女性は1976年から軍隊に志願兵として入隊することが認められ、現在ノルウェー軍の約1割が女性だそうです
また、他国で徴兵女性に制服を着せているのはイスラエルぐらいです。（サッカーW杯予選では、イスラエルは欧州に属しますが・・・）
「写真で確認：イスラエル女性兵士」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-27
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斜民党とか、緑の風邪とか、ジェンダーフリー推進派の皆さんのご意見を伺ってみたいものです。
ついでに、北欧の社会福祉制度を何かと持ち出す政党の方や、原色のお洋服で国会中継時に目立とうとしている女性議員の方のご意見も・・
色々と社会的背景を勉強してから出ないと意見が言いにくい話題ですが、女性大臣が提案し、議会で多数の支持を得て成立する様子には感慨を禁じえません。
ノルウェーとF-35
「ノルウェーF-35交渉に強気」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-20-1
「F-35平準化取得：ノルウェー」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-24