新型P-8哨戒機に複数の欠陥

P-8-1.jpg23日付 Bloomberg Newsが、米国防省の試験評価室(Michael Gilmore室長)による公開前の年次報告書を事前入手し、日本にも配備開始されている米海軍の新型P-8哨戒機が「複数の分野で欠陥」を抱えていると指摘しています。
P-8哨戒機はP-3の後継を念頭に「Boeing 737-800」をベースに開発された新型ISR哨戒機で、計113機の製造が計画され既に13機が納入されています。
米海軍は昨年11月、効果的な哨戒任務の基準を満たしたと判断し、P-8哨戒機が任務遂行可能になったと宣言、対中国を見据え、日本の厚木にも早々6機が配備されています
試験評価室の年次報告書は・・・
P-8.jpg●P-8哨戒機は、レーダー性能、センサー融合、そしてデータ転送の面で不具合(deficiencies)を抱えている
●初期の試験で明らかになったP-8の不具合により、同機は「ISR任務」と「広域の対潜水艦捜索」関して有効ではない(not effective)。海軍は追加の措置や試験を行い、不具合修正を証明する必要がある
●最近の実戦環境に近い試験でもこの不具合は確認されている。P-8のレーダーは、特定の目標に対しての能力に限界があることが明らかになった
敵の対空レーダー探知能力に問題があり、P-8の活動能力を制限し、その生存性を損なっている。ESMに問題がある
評価室関係者は
●米海軍は対処措置として技術改善を行い、追加の試験を行っている。また海軍は数年をかけ、対潜水艦戦能力向上のため、2つの能力向上措置を行う
指摘に海軍報道官は
P-8-2.jpg●P-8は運用可能状態にあり、前線指揮官の要求を十分満たしている。試験評価室は有効な面を明確にし、再確認(re-visit)が必要な分野を勧告している
●P-8の情報を活用している第7艦隊司令官は10日、「P-8はP-3に比較して大きな飛躍を遂げている。探知追尾能力が向上し、これまでに無く多くの目標情報を知らせてくれている」とのコメントを発表している
●指摘されている課題は全て把握しており、不具合対策にソフトウェアの改修を計画している
機体製造のボーイングは
●報告書を見ていないのでコメントできない
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運用を開始して間もない機体ですから、これぐらいは「想定内」なのでしょう(たぶん)
今後の能力改善に期待しましょう。
でも、生存性に疑問があるなら、中国正面にはあまり近づけないかも知れませんね・

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