14日付defense-Tech記事は、米海軍や企業が、20年以上の運用実績があるトマホーク巡航ミサイルの貫通力向上と移動目標等の識別能力向上に取り組んでいると報じています
米軍は、A2AD体制を着々と築き上げている中国対処を念頭に、空軍機用の空対地ミサイルJAASM-ERや空対艦ミサイルLARSM等の長距離攻撃兵器の開発・配備に着手していますが、これは潜水艦の攻撃能力アップを狙ったものかもしれません
14日付defense-Tech記事によれば
●米海軍は、より貫通力を増した新型のトマホーク用弾頭(JMEWS:Joint Multiple Effects Warhead System)の開発を行っており、米中央軍の支援を得て最新のトマホークⅣ型に装着する同弾頭の開発を進めている
●最新の同型トマホークは、目標上空で回遊し、目標イメージを後送可能で、GPS利用で飛行中にコースを変更できる
●新LMEWS弾頭は、バンカーバスターのような効力を付与するもので、強化コンクリート施設攻撃を狙っている。現有弾頭は1000ポンド程度だが、JMEWS弾頭は3500ポンドとなる模様
●一方で、トマホークを製造するレイセオン社は、移動目標への攻撃力向上と目標識別能力向上のため、同巡航ミサイルの新しいシーカー開発に取り組んでいる。
●開発中の新シーカーは「active」と「passive」両方のセンサーを搭載し、移動目標対処と識別能力を向上させる模様
●「passive」センサーは、目標のレーダー波を探知してその方向にミサイルを誘導する。「active」センサーは、最終段階で電波を発射し、移動中の目標の識別をより正確に行えるようにする
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開発の進度や完成時期が不明ですが、空対地ミサイルJAASM-ERや空対艦ミサイルLARSMと並び、中国の軍事脅威を考えれば当然必要な装備です
同時に、F-35導入と陸自の組織防衛以外、実質なぁ・・んにも考えていない日本が、当然のごとく無視している分野です。
米軍長距離ミサイルファミリーの状況
「空対艦長距離ミサイルLARSM」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-19
「LM社が契約:LRASM」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-03-07
「JASSM-ER最終試験」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-08-10-1
「空中発射巡航ミサイルの後継」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-12-1