2月14日から、今年も恒例のグアム島周辺空域における「日米豪3ヶ国」の空軍主体の演習(米海軍FA-18も参加):Cope North Guam 14が行われました。
米空軍が主催で、米海軍、航空自衛隊、豪州空軍が正式参加している演習で、約50機の航空機と約1800名の人員がグアムのアンダーセン基地に集結しました。
航空作戦全般(防空、援護、空中戦、対地攻撃、電子戦、空中給油、空輸)とHA/DR(人道支援と災害救援→空輸、物資投下、不整地着陸、捜索)を訓練したようです
航空自衛隊の発表によると、航空作戦訓練は28日まで、その中の3日間でHA/DRが行われたようです。
日本からの参加は、F-15が8機、F-2が6機、E-2Cが3機、C-130が2機、KC-767が2機の計21機で、演習全体規模(約50機)から考えると、日本の力の入れようが伺えます。ちなみに豪州空軍は最近、6機のFA-18とE-737での参加がパターンとなっています
時節柄、興味を引くのが韓国空軍の扱いです
米空軍webサイト記事は・・
●米空軍、米海軍、航空自衛隊、豪州空軍そして韓国空軍から、約1800名の人員と約50機の航空機が、14日に始まった85回目となるCope North演習の開始に集まった
●3ヶ国(日米豪)による実行動演習は、航空作戦演習とHA/DR(人道支援と災害救援)分野でのシナジーを生み出すように計画された
●Cope North14演習の一部として、韓国空軍は他国と共にHA/DR(人道支援と災害救援)訓練を行うために参加する。
航空自衛隊webサイトの「報道発表」は・・
●「下記のとおり、グアムにおける日米豪共同訓練及び日米豪人道支援・災害救援共同訓練を実施します」と記載し、「韓国」の参加については一切触れず
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カーライル太平洋空軍司令官
→「日韓と協議する際は、日米韓トライアングル協力や情報共有の必要性を話題にするが、直ちに実現することはない」
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-02-11
例年は、Cope North演習での「参加国機の大編隊写真」をご紹介しているのですが、今回は韓国の扱いについて興味を持たざるを得ません
米空軍webサイトは、昨年の同演習では韓国を「オブザーバー」と表現していましたが、今年の記事では「as part of Cope North 14」と表現し「オブザーバー」とは呼んでいません
「重箱の隅」を突くような話で恐縮ですが、韓国の扱いを巡り、日米で微妙なズレが顕在化した事例かもしれません
過去4年間の「Cope North」@Guam紹介記事
「Cope North 2013」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-02-13
「史上初の日米豪3空軍訓練2012」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-02-14
「グアムで日米編隊飛行2011」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-24-2
「グアムで日米編隊飛行2010」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18
しかし思います。意味がない演習とまでは言いませんが、20年前ならともかく、今や「湾岸戦争」のような航空戦力運用を行う機会が対中国で起こりえるのでしょうか? 生起するとしてもメインの作戦でしょうか?
太平洋空軍が中心だそうですが、米空軍は依然として「過去の栄光」にしがみついています。 「金魚の糞」のように、「米軍がそう言うから・・・」と旧態然とした訓練を垂れ流している航空自衛隊も同罪ですが・・・
ロバート・ゲーツ語録(http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-05-19)
ある意味で空軍は、その成功の犠牲者とも言える
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-03-07
演習参加の米空軍兵士が投稿した映像(約8分半)
(5分15秒付近から空中給油の映像と参加国記念撮影風景が少し)