太平洋空軍と海軍がASBフォーラム

久々に、無理矢理エアシーバトルの話題です
ASB-Navy.jpg米空軍webサイトが、6日にハワイのヒッカム基地で行われた米海空軍が一堂に会しての第1回「Air Sea Battle Forum」の様子をちらりと紹介しています。
どのような経緯で、誰が主催して同フォーラムが行われたのか不明ですが、太平洋海軍のRobert Girrier副司令官と太平洋空軍のカーライル司令官が共に出席し、イベントの冒頭で訓示を行った模様です
今後は四半期に1回のペースで行われるとのこと。記事からは中身の全体像は不明ですが、戦史研究者が「Doolittle爆撃」の講義を行い、エアシーバトル(ASB)には既に歴史があるのだと「刷り込み」を図ったようです
10日付米空軍web記事によれば
●6日、ハワイのヒッカム統合基地で第1回の「Air Sea Battle Forum」が開催され、約300名の海空軍兵士を前に太平洋海軍のRobert Girrier副司令官と太平洋空軍のカーライル司令官が訓辞を述べ、その後、太平洋空軍の戦史研究家Steve Diamond氏が歴史的視点からASBを講義した
ASB-AF.jpg●カーライル太平洋軍司令官は、「本フォーラムの狙いは、海空兵士が集まって議論する場を提供することだ。このような場所だけでなく、バーの片隅でもいいだろう。関係を持つことは無形の価値を生み出す」と語った
●また同司令官は「時に財政的制約が我々をバラバラな思考に追いやるが、我々はより協力して考え戦うことを求められている。米国が我らに与えた資源を最大限に活用して軍事力を発揮するには、我々が共に協力するしか道は無いのだ」と訴えた
●Girrier太平洋艦隊副司令官は、国防省のASB検討室が作成したnewsletterを参加者に示しつつ、「ASBコンセプトの核心となるのは、全てのドメインにおいて相互運用可能で補完的な関係を日常的に培った統合戦力の育成を追求することである」との一節を読み上げ、「全ドメインで、統合され、相互運用可能でが鍵であり、その方向への一つのステップがこの場である」と訴えた
●戦史研究者のDiamond氏は、Doolittle中佐以下80名が1942年4月18日に、空母ホーネットから発進した16機のB-25爆撃機で日本に奇襲攻撃を行った「Doolittle爆撃」を過去のASB作戦だと紹介した
本フォーラムは四半期に一度の割合で計画されており、海軍と空軍間の緊密かつ忌憚のない意見交換の場として期待されている
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RIMPAC2010-2.jpg今頃第1回目かよ・・と見るか、予算削減で目標喪失感のある中で素晴らしいアイディア・・と賞賛するかは別として、太平洋地域の海空軍司令官の姿勢は買うべきでしょう
対象がどのレベルの兵士なのか不明ですが、写真の後ろ姿からすると、かなりハイレベルの士官も含まれていそうな「年齢構成」と推測します
自衛隊の方も頻繁にヒッカム基地へ出張しているのでしょうから、覗かせてもらってはいかがでしょうか!
でも最近の我が軍の様子を見ていると、ASBからは目を背けたい、穴に頭を突っ込んでF-35だけに集中したい・・オーラが出ていますが・・
「Doolittle爆撃」は、まだ米軍は日本を爆撃するために必要な太平洋上の拠点を確保していないからと安心していた日本の度肝を抜いた「奇襲的戦略爆撃」です。
物理的被害よりも、その心理的衝撃で日本国内に「パニック」に近い影響を及ぼしました
任務後の爆撃機は中国大陸やソ連へ向かい、米国へ帰還した搭乗員は英雄として歓迎されたようで、米空軍内では「英雄物語」として扱われています。
wikiドーリットル空襲→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%AB%E7%A9%BA%E8%A5%B2
海空軍トップ連名のASB論文概要
「2012年2月の論文」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-06-19
「2013年5月の論文」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-05-21
「エアシーバトル」カテゴリー記事90本
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/archive/c2301176212-1

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