12日付米空軍web記事が、6日に行われたグアムから三沢展開中のRQ-4グローバルによる三沢初飛行の模様を伝えています。
記事によれば、三沢空港(民間飛行場、航空自衛隊、米空軍共用飛行場)からの初飛行は勿論ですが、官民両用飛行場からRQ-4が離着陸したのが初めてだったようで、2側面から画期的なイベントだったようです。
本件は日本国内的に、無人機を官民両用飛行場で運用するという「行政の壁」を、「米軍による外圧」を利用して打ち破った画期的事例と言えるでしょう。つまり、日本での無人機飛行に「外圧」を利用して道を開いたわけです
更に、無人機が悪天候にも強い事が証明され、この点でも意義深いRQ-4の初飛行だったようです
12日付米空軍web記事によれば
●6日、RQ-4 Global Hawkが初の任務飛行を行った。この飛行は2つの点で画期的だった。一つは日本から初めて飛び立った点、もう一つは官民両用飛行場から離着陸した点である
●RQ-4 Global Hawk運用派遣チームは、通常、日本の航空交通管制機関と軍事組織との協力調整は全くなされていないが、「無人機と有人機が、多様な目的を持って運用されている官民両用飛行場から飛行出来たことが、極めて重要である」とその成果を強調した
●またRQ-4 Global Hawkが、最大限の雲に覆われ視程が最低だった悪条件下でも離着陸可能なことが改めて示された初飛行だった
●当日は、厳しい気象条件のためRQ-4以前の有人機フライトは全てキャンセルされるほどだったが、RQ-4は何の問題もなく雲中に消えていった
●米空軍三沢気象部隊の軍曹は「6日のような気象条件では、通常全ての有人機飛行はキャンセルされる。あの飛行場に垂れ込めた濃い霧では飛行は出来ない」と普段の状況を語った
●同気象部隊はRQ-4派遣部隊のメンバーに、最新の気象予報と地域気象特性データを提供し、初飛行の成功に貢献した
●RQ-4は、電波高度計やGPS航法装置を活用した自動離着陸装置により、滑走路に適切に侵入したことや着陸時のブレーキのタイミングを自動的に判断可能であり、離着陸の際に視程が悪くても何ら問題ない
●この無人機RQ-4が三沢基地に到着するまで、米軍側と日本政府の間で精力的な受け入れ交渉がなされた。
●航空自衛隊三沢管制チームとの合意では、様々な条件を考慮した議論を経て、飛行場周辺空域での飛行要領も定められた
●三沢に数ヶ月滞在するRQ-4は、今後任務飛行や訓練参加が予定されており、米軍と日本との関係強化に貢献する。派遣RQ-4指揮官は「航空自衛隊との相互運用性を進展させる良いステップとしたい」と語った。
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「グアム島の台風シーズンを避けるため」が今回の三沢へのRQ-4展開理由ですが、嘘ではないんでしょう。そうとも言えるんでしょう・・・
来年のこの時期に三沢に来なくても、三沢での経験や状況を踏まえてとか、グアムでの対策が完了したとか、いくらでも理由は付けられるでしょうし・・・
「行政の壁」を「米国の外圧」を利用して打破するとは(推定)・・・素晴らしい限りです。誰の知恵か知りませんが、アッパレです。
TPPなんかも十分活用し、農協とか農水族とか、医師会だとかも吹っ飛ばして頂きたいものです。
「欧州と日本でRQ-4初飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-06-01-1