米空軍が無人機操縦者手当を2倍以上に!

空軍の将来を暗示する現実がここに!
James4.jpg15日、James米空軍長官は「無人機操縦者の特別手当を月額600ドルから1500ドルにアップする書類に署名した」と発表しました
イラクやアフガンから撤退しても、イスラム国対処や各種ISR任務のため、無人機操縦者の需要は拡大の一途のようですが、米空軍内の無人機操縦者に対する評価の低さから人材確保が困難になり、ついに決断を迫られたようです
まだまだ有人機操縦者の給与レベルには達しないようですが、長時間勤務とそのストレスに見合う待遇を用意しないと、組織全体の任務遂行が危うい状態にまで米空軍が至っている証拠でしょう。
特別手当アップは小手先の手段です。
有人機操縦者がピラミッドの頂点に君臨する階級社会にメスを入れない限り、この問題の根本解決はないと思います。有人戦闘機操縦者の意識改革が真に求められる時代に入りました
15日付Military.com記事によれば
MQ-9-2.jpg●15日、James米空軍長官は「無人機操縦者の特別手当を月額600ドルから1500ドルにアップする書類に署名した」と発表した。空軍長官は具体的に何時から手当を増額するかに言及しなかったが、署名したと明確に発言した
●空軍長官の対策は中間的なもので、有人機操縦者の手当を参考にした新たな手当も検討中であり、同長官は「米空軍は更なる手当を検討中だ」とも語った
●また空軍長官は、この決断は無人機操縦者の部隊を訪れた昨年の経験から生まれたものだと語り、無人機部隊とその兵士に掛かる負担を目の当たりに感じたからだと説明した
●一方、現場の無人機操縦者は現状を、600ドルどころか、200ドル程度しか大部分の操縦者は受け取っていないと訴えている
WelshAF.jpg●米空軍は今、予備役や州空軍兵士を無人機に呼び込もうとし、志願するものが増えるように働きかけている。また有人機操縦者で無人機も操縦できるものが、空軍を去れ事がないように働きかけを強めている
●米空軍には、プレデターとリーパーが200機と100機があり、操縦者が1200名が必要だが、現実には1000名がやっとである
●米空軍参謀総長によれば、無人機によるCAP数は、2008年の21個から、昨年の65個にまで増加している。将来55個まで減少させる計画だが、イスラム国に対する作戦もあり、達成は不可能である。
●米空軍は毎年300名の無人機操縦者を養成する必要があるが、現実には180名しか養成できず、一方で年間240名の無人機操縦者が職を辞している現状がある。
●また養成機関では常に教官不足な状態が続いており、それは教官を現場から引き抜いて補っているからである。
James5.jpg●米陸軍の様に、下士官を無人機操縦者にする事も検討されているが、また有人機操縦分野から無人機操縦へ移るようにも働きかけている
●空軍長官も空軍参謀総長も、施策に必要な経費について触れていないが、必要な経費であると強調している
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有人機から無人操縦に移るように働きかけている・・・」、これが全てを物語っています。
完全に無人機に移行することが不可能でも、無人機需要の急増に有人機を犠牲にする時代に入ったとも言えましょう
それが現実です

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