UAEの航空作戦センターが脚光を

こんな時ですからこの記事を
UAE F-16.jpg12日付米空軍協会web記事が、UAEに設置された航空作戦センター(AWC:Gulf Air Warfare Center)が、米軍の長きにわたる粘り強い努力の一部が実を結び、イスラム国を対象とした作戦「Operation Inherent Resolve」の中心とし多国籍軍の拠点となっている様子を伝えています
お金持ちで高価な装備は持っているが、互いにプライドが高く、協力が下手で、本当にやる気があるのか判らない湾岸諸国軍を相手に、皆さんは国土の狭い国だから、情報を共有し、協力して対処しないと駄目ですよと語り続けて頑張ってきた米中東軍の空軍(AFCENT)の皆さんに敬意を表し、ご紹介します
12日付米空軍協会web記事によれば
UAE-AWC3.jpg●「Operation Inherent Resolve」作戦は航空機からの偵察や攻撃が主体となっているが、その作戦の頭脳として機能し、またその要員を育てる役割を果たして居るのがUAEである
●UAEのAWC運営費は、大部分UAEによって負担されており、地域国の指導者の育成と戦術技量向上に貢献している
●UAEのAl Dhafra空軍基地には、UAEと米軍関係者だけでなく、仏、独、英軍からの代表者も肩を並べて勤務している。2006年に米UAEの2国間合意により設立が決定した同AWCは、今や中東地域の中で最も能力の高い作戦拠点に発展した
●UAEも当初はその存在を語りたがらなかったが、今はその活躍をオープンに発言するようになっている
米議会は、同基地AWCで湾岸諸国会議GCCメンバー国を中心とした地域関係国の訓練支援を行う予算を認めている。GCC国にはKuwait, Saudi Arabia, Bahrain, Qatar, the UAE, and Omanが含まれ、その即応体制を高める事を目的としている
●Al Dhafra空軍基地のAWCはネリス空軍基地の「Air Force Warfare Center」のように成長している。ネリスでは、米空軍だけでなく、海軍や陸軍も参加し、イージス艦のミサイル防衛や戦術電子戦をも含めた訓練センターとして発展している
Al Bateen基地ではバーチャル訓練
UAE-AWC.jpg●Al Dhafra空軍基地のAWCが実飛行を伴う作戦運用や訓練の拠点であるのに対し、同じくUAEのAl Bateen基地は「simulation and modeling」教育の拠点である
●Al Bateen基地では、実環境で行うことが難しい大規模攻撃パッケージを導く指揮官の養成訓練等に焦点を当てている
●また同基地のAWCは、益々複雑かつ高度になりつつある統合防空ミサイル防衛IAMDのシミュレーション訓練や、JTAC(joint terminal attack controller)、救難救助等を行い、より本格的な航空作戦リーダーを養成するために貢献している
●米中央軍関係者は、将来はこれらAWCを米軍基地も併せて連接し、バーチャル環境でそれぞれの国から共同訓練に参加できるようにしたいと考えている
●Al DhafraのAWCの米軍指揮官は、「Operation Inherent Resolve」に集まったGCC諸国の面々は、かつて同基地での共同訓練に集まった「顔なじみ」ばかりで円滑な作戦運用に大きく貢献したと語った。
●また実作戦に参加したGCC諸国の兵士達からは、「実際の任務も、AWCで訓練したものとそっくりで戸惑うことなく任務に集中できた」との意見を聞くことが多く、AWCの有効性を端的に示している
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UAE-AWC2.jpg対イスラム国作戦が効果を上げているのか、戦略的に見て有効なのかは別問題として、つかみ所のないGCC諸国やUAEが少しは危機感を持ち、米国の努力が実を結んだように見えるのは結構なことです
サウジが原油価格を「引き下げ」、米国との関係は微妙なんでしょうが、良いことの少ない米軍にとって、良い話題があって良かったですね!
月並みではありますが、フランスの事件が憎しみの連鎖にならぬ事を祈ります
日本こそ学ぶべき!!!
「CSBAの台湾新軍時戦略」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2014-12-27

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