A2AD脅威下の作戦拠点グアム基地で今

andersenGM.jpg4月29日付米空軍協会web記事が、米空軍協会機関誌記者のグアム訪問記の一環として、グアム等のアンダーセン空軍基地とその周辺での施設工事等に就いて紹介しています
中国軍の弾道・巡航ミサイルの発達増強で、グアムの位置付けは米軍的には微妙であり、そのために豪州やグアム周辺の島々(サイパンやテニアン)、更には東南アジアの諸国軍インフラへのアクセス拡大を図っている米軍ですが、これを機にグアムの状況を概観しておきましょう
4月29日付米空軍協会web記事によれば
Andersen AFB4.jpg●グアム島アンダーセン空軍基地の重要性は、車で周囲をドライブしてみれば一目瞭然である。基地全体で、またグアム等全体で建設工事が目白押しだからだ
●アンダーセン基地北部のランプ地区では、沖縄海兵隊数千人の移転に備え、準備が進んでいる
●第36航空団のWolborsky作戦部長は、2014年度予算で基地の航空燃料供給システムの抗たん性強化が認められ、更に強度が強化され整備性も向上する整備用ハンガー2にも予算が付いたと説明してくれた
●また、米海軍が今後3年間で配備予定の3機のMQ-4(海洋監視型グローバルホーク)用ハンガーも建設中である。
Andersen AFB-2.jpg●2015年度予算で最終的に実現せず、2016年度予算審議に再挑戦している「塩害腐食整備施設」や、「強靱性強化装備品の倉庫」や「抗たん性強化指揮所」、基地の地下施設のための支援設備工事が2016年度予算案で計上されている
●同基地幹部はまた、島外からの展開受け入れセンターを航空機ターミナル近傍に建設し、兵站支援態勢の強化や迅速化を進めたいと計画している
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海兵隊再編や普天間基地の移設に関し、日本の政治家がグアム等を訪問する機会は今後もありましょう。特に防衛省の大臣から政務官に掛けては・・。
その際、海兵隊の移転候補地を見るだけでなく、基地の「強靱化」や「抗たん性強化」施策も是非確認してきて欲しいものです。「地下の施設」など興味津々です
Resiliency.jpg防衛省の役人や市ヶ谷勤務の自衛官も、Cope North演習に参加する航空自衛隊員も報道陣も、よくその取り組みを目に焼き付けて欲しいものです
中国本土から約3000km離れたグアム島でさえ、予算が厳しい中でさえ、「強靱化」や「抗たん性強化」を進めているのです
関連の記事
「グアムの抗たん性強化へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-04-30-1
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