米空軍の宇宙への姿勢をシフトする

James CSIS.jpg14日、シンクタンクCSISが主催した「Smart Women Smart Power Initiative」で討議に参加したJames空軍長官は、宇宙ドメインの扱いを他のドメインと同様にするための「cultural shift:文化の転換」が必要だと語りました
具体的な取り組み内容が不明ですが、昨年後半から、米空軍幹部が同様の発言を始めていますので、昨年9月の宇宙コマンド司令官発言と併せてご紹介していきます
その内、具体的な動きが明らかになると思います
CSISでJames長官は
James CSIS2.jpg●将来の戦いにおける米国宇宙アセットへの脅威に備え、米空軍は訓練を変えつつ有り、宇宙ドメインにおける「cultural shift:文化の転換」を図りつつある
我々は、宇宙を他の米軍事力が(陸海空を)扱うのと同じように扱うことを開始している。我々は地球での戦いが宇宙に波及する日に備えなければならない
●そのために米空軍は、資源をシフトし、我々の衛星網を防御する訓練をどのように行うかを試しつつある。これは他のドメインで関連アセットの防御を訓練するのと同じである
中国やロシアがこの分野で投資や試験を試験を行っており、米軍はより衛星の防御に取り組む必要がある
9月15日Hyten空軍宇宙コマンド司令官は
Hyten.jpg●コロラド州のSchriever空軍基地に設置された新しい「統合宇宙作戦センター:Joint Integrated Coalition Space Operations Center」は、紛争が宇宙にまで波及した際に、情報コミュニティーがどのように情報を共有するかを試す場所である
現在の宇宙作戦センターは、宇宙の交通を管理し、前線指揮官を情報アセットで支援する役割を担っているが、戦いが宇宙に波及した際の備えは行っていない
●戦いが宇宙に波及した場合にどうなるかを正確に把握できているわけでは無いが、米国はその領土を守り、指揮統制能力を確保しなければならない。そのため全ての宇宙ドメインを防御する必要がある
●なお「3,000-square-foot」の作戦室は、将来の宇宙作戦運用のコンセプト実行に必要な事項を洗い出すための実験場である。
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Schriever Wargame.jpgSchriever空軍基地は、政府機関や同盟国や民間専門家も交えた大規模サイバー宇宙演習「Schriever Wargame」を定期的に開催している基地で、この分野のメッカとも言える基地です
多くの同盟国がこの演習に参加したと聞いていますが、未だ日本が参加したとの話は聞きません(私に知る限り)
恐らく、日本の中でどの省庁が何を担当するのかさえも曖昧なママなのでしょう。サイバードメインとともに、今後早急な対応を迫られている分野です
サイバー宇宙演習「Schriever Wargame」関連
「2015年は欧州を主舞台に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-11
「2012年の同演習」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
2010年演習の教訓
「サイバーと宇宙演習の教訓1」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-01
「サイバーと宇宙演習の教訓2」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-02

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