中南米の麻薬対処にB-52やB-1爆撃機も

B-52-England.jpg4月15日James空軍長官は、カリブ海や中南米で麻薬密輸取り締まり対策を強化するためB-1やB-52等の大型機を派遣する事を具体的に検討していると明らかにしました。
B-1やB-52大型爆撃機は、これまでもアフガン等で精密誘導爆弾を投下するだけでなく、上空で旋回して偉容を誇示したり、低空飛行で敵を威圧する任務を遂行してきましたが、今回は更にセンサーも活用して麻薬密輸を海上で阻止する任務を担う模様です
急激に拡大しつつある多様な任務に、既存のアセットや装備を有効に組み合わせて効率的に対処する典型例かも知れません。既に還暦を超えたB-52が、元気で活躍する姿に拍手です!
18日付米空軍協会web記事によれば
●James空軍長官は、3月にB-1爆撃機がカリブ海で行った訓練飛行の例を紹介し、B-1のセンサーが怪しいボートを海面で発見、他の航空機や省庁横断タスクフォースと協力し、麻薬密輸高速ボートである事を探知したと語った
●その際B-1の低空飛行に驚いた密輸船は、約500kgのコカインを海中に投棄したとJames長官は紹介し、このB-1飛行のような効果を更に訓練飛行を使って追加できないか検討していると語った
B-13.jpgB-12.jpg●米軍の南米空軍司令官(第12空軍司令官)Mark Nowland中将は、B-1やB-52以外にも、JSTARSやP-8対潜哨戒機のセンサー活用も可能性が有り、前線で対処している沿岸警備隊などの法執行機関に情報を提供する事が可能だと語った
●空軍長官は、現時点では軍のセンサーアセットを使用した飛行は「sparingly:控えめに,節約」状態だが、取り組みを倍増するぐらい強化して回数を増やしたいと語った
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他の飛行訓練も活用して:using other training sorties」となっていますので、あくまでも「片手間」で実施の役割かも知れません
この麻薬対処の発言は、「メキシコ国境に壁を」とか「不法移民を追い出せ」と吠えているトランプ候補を意識したものかも知れません。
または、米国の中南米への関与が弱まる中で、ロシアや中国の進出が著しいとの内輪からの警報を受け、米軍の取り組みをアピールしたのかも知れません
南米と中米でもロシアが反米活動
→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-13

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