2日、オバマ大統領は米空軍士官学校の卒業式に出席し、卒業生への期待と励ましの言葉を贈ると共に、この機会を利用し、米国の国益を追求するための各種条約締結に議会が反対していることを厳しく非難しました
また、孤立主義を戒める一方で、過剰に海外に関与を拡大することでムリが生じる歴史の教訓に言及し、現実主義と理想主義で、賢いスマートな道を選択すべきだと語りました
そして卒業生には、大統領を退任しても、君たちのお陰で安心して眠れると発言しています。
以下では、上記で紹介した部分のみご紹介します。
また残念ですが、同式典に花を添えた米空軍F-16が墜落し、その1時間後には別の場所で米海軍のBlue Angelsも墜落で、こちらは死者が出ています
オバマ大統領の卒業式祝辞より
●米国のリーダーシップがこの複雑な世界には必要で、その指導力を縮小することは出来ないし、孤立主義に陥ることも出来ない。相互依存が進むグローバル化が進む世界では出来ない
●孤立主義に逃げることは偽りの安らぎを得ることで、我々をより不安全な状態に追い込む。その点で他国と条約を結ぶことは、米国の国益前身に最も効果的な施策の一つだ
●(ここで一時原稿を離れ、)米議会の中には、如何なる国際協定も条約も米国の主権を侵すかのように誤解している者達がいる。上院は決して新たな条約を批准しない姿勢を見せている
●条約は多くの統治に貢献している。NATOや核兵器制限もそうである。我々をより平和で安全な環境に置いてくれているのだ
●もし真に南シナ海での中国の行動を懸念するなら、米軍リーダー達が望んでいるように、上院は直ちに国連海洋法条約(Law of the Sea Convention)に批准すべきである
●上院はその責務を果たし、米国の指導力発揮を支援すべきで有り、損ねるべきではない。世界で何か問題が発生したら、世界の国々はロシアや中国ではなく、米国に解決を期待するのだ
現実主義と理想主義で
●米国は他の世界に関わっていかねばならないが、問題や紛争が発生した際、必ず軍が関与すべきとは思わない。歴史上、過大に関与を拡大し、国力や影響力を消耗して滅んでいった帝国や国家は、数知れない
●米国は賢明な道を選んで進まねばならない。そのために卒業生諸君には、鍛えられた頭脳と大きな心を持ち、現実主義と理想主義の両方で道を切り開いてほしい
●時には奇妙に見えても、世界を現実主義で見つめる必要もある。時には違和感のある妥協が必要なこともある。また米国のように強力な国でも、限界がある事を認識する人間性が必要なこともある
最後の言葉
●遠くない将来、私は大統領の座を去ることになるが、卒業生諸君が我々の自由を守ってくれるお陰で、安らかに眠りにつけるだろう
●互いをいたわり、部下達を思いやることだ。君たちが強く有り続ける限り、君たちが学んだ誠実さや任務や崇高さの価値観は真実で有り続ける
同卒業式参加のサンダーバード6番機墜落
●空軍士官学校の卒業式で編隊飛行を披露した米空軍アクロバットチームThunderbirdsのF-16が、卒業式での飛行後、式会場15マイル南の平原(landed in a field)に墜落(不時着)した
●墜落したのは6番機で、パイロットのAlex Turner少佐は脱出し、無事救出された。同少佐にとって同チームに加入して初めての演技シーズンだった
●墜落現場で火災は発生していない模様だが、機体へのダメージや原因については現時点で不明
●卒業式後、大統領が専用機に搭乗する直前、同少佐は元気な姿で大統領に挨拶して無事を報告し、握手した
同日、米海軍Blue Angelsも墜落で死者
●2日午後、米海軍アクロバットチームBlue Angelsが、テネシー州での航空ショーに備えて本番の飛行場で訓練飛行を実施中、空港から2マイルの地点で6機のうちの1機が墜落し、操縦者が死亡した
●米空軍サンダーバード事故のわずか1時間後だった。
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今年は陸軍に副大統領、海軍に国防長官、空軍に大統領が参加の割り当てでした
オバマ大統領のスピーチが、最近身に染みるようになってきました。広島での17分間の所見発表も良かったですね・・・・
トランプ候補の発言や、日本のマスゴミのキャスター擬きやコメンテーターの履き捨て発言を聞かされているからでしょうか・・・