米軍事メディアが2016年の10大ニュースを

pentagon2.jpg年末にありがちな企画ですが、複数の米軍事メディアが様々な視点で「2016年の10大ニュース」の選定に取り組んでいるので、年末年始に2016年をゆったりと振り返るため「ちょこっと」ご紹介したいと思います
「様々な視点」とご紹介しましたが、あるメディアは「編集者達が議論して10大ニュースを決定」し、あるサイトは「最もアクセスが多かった記事10本」を紹介し、ある軍種応援団体は「●軍の10大作戦」との視点で2016年を振り返っています
「米国防省の2016年:写真とNewsで」は、カーター国防長官の力を入れた政策の羅列感がありますが、各メディアは技術や商売や話題性や窮状を訴えたい感などなど、様々な視点で選定しているので、「へぇ・・」とか「ふおぉー・・・とか」つぶやきながらご覧下さい
残念ながら全てのニュースを説明する気力がないので、2つ3つだけ各メディアから触り部分のみ取り上げますので、ご興味のある方はリンクに飛んで下さい
Miritaly.com
(編集者達が議論して10大ニュースを決定)
http://www.military.com/daily-news/2016/12/25/the-top-ten-military-stories-of-2016.html
trump5.jpg1位は、トランプが大統領選挙に勝利で米軍の最高指揮官へ。軍人への世論調査によれば、トランプ氏への支持はクリントン氏の3倍あった。黒人兵士層のみがクリントンを支持し、他は軍種や年齢層を問わずトランプ氏を支持していた
2位は、陸軍と海兵隊の両方で小銃等に関する選定の動きや話題が多かった事。陸軍のピストル選定では、なぜか最大手の一つが門前払いになり今も様々な噂が。また軍人指導者は反対したが、基地内への私物武器の持ち込みが法律で許可されることに
3位は、実際的な意味はないが、徴兵性が復活した際に女性も男性同様に徴兵すべきとの法案への支持が国防省関係者に広がっている件。女性の職種制限が全廃される等、米軍内での女性の活躍が話題になっているので。一方トランプ氏は2013年のツイートで、軍内に20万件以上の性的暴力事案があるのに、数百件しか処分等がなされていない現状から、女性を増やせば更に事件を増やすだけだと主張
Defense-Tech
(最もアクセスが多かった記事10本)
http://defensetech.org/2016/12/27/top-10-defensetech-posts-2016/
Zumwalt.jpg1位は、ステルス巡洋艦ズムウォルト級のステルス性がすごい! あるロブスター漁船船長は、海上監視レーダーで探知した際は全長15m程度の小型漁船だと思っていたが、近づいてその航跡が全長200mもある軍艦でビックリ仰天したと語っている。水上事故防止のため、最近は通常の航海の時にレーダー反射面積を増すリフレクターを使用している模様
2位は、シリア内らしい映像で、シリア政府軍が使用しているロシア製最新戦車T-90が、反政府側が発射した米国製対戦車ミサイルBGM-71 TOWで攻撃され破壊される映像がネット上に拡散。シリア政府軍がロシア製戦車を使用している点と、米国製対戦車ミサイルに破壊された点が注目された
●3位は、核戦争時に、米海軍の指揮統制用に使用されるB-707型機を改良した「E-6B Mercury」がコロラド州で目撃された。訓練のため、加州からオクラホマ州に向かう途中だった模様
DODBuzz
(最もアクセスが多かった記事10本) 
http://www.dodbuzz.com/2016/12/27/top-10-dodbuzz-posts-2016/
F-35C Landing.jpg1位は、空母艦載型F-35Cの着艦誘導装置の精度が素晴らしく、地上滑走路での試験では、あまりに正確に同じ場所に着陸するため、滑走路の特定場所のみが摩耗して対処に追われている
●2位は、アフガンでタリバンが仕掛けた簡易爆弾でアフガン軍のヘリコプターが墜落。飛行場周辺のへりの着陸ルートの地上に爆弾が仕掛けられ、ヘリが上空通過時に爆発し墜落
●3位は、垂直離着陸型F-35Bの着艦誘導装置が素晴らしく、波で大きく揺れる艦艇の甲板にスムーズに着艦する映像が話題に
米海軍協会webサイト
(米海軍2016年の10大作戦)
https://news.usni.org/2016/12/28/23030
Iran-US-Navy.jpg1位は、ホルムズ海峡周辺のイラン領海に、誤って進入した米海軍小型ボート搭乗員がイラン海軍に拘束され、イランTVが拘束された米兵の映像を放映。24時間あまりの拘束で、イラン側は装備と共に米兵を解放したが、領海侵犯した米海軍兵士への不適切な訓練や、「やれば出来る/やってみる」式の指揮官の教育方針も問題になった
●2位は、空母2隻体制での効果的な作戦遂行。中東では、空母トルーマンとアイゼンハワーが、それぞれ地中海とペルシャ湾から同時にかつ効果的に対ISIL作戦を遂行した。また7月には、空母ステニスとレーガンが同様に2隻体制でハイエンド作戦を行った
●3位は、米海軍の電波情報収集部隊の少佐が、おとり捜査によってスパイ容疑で逮捕された。同少佐の弁護士は、不適切なおとり捜査だと訴えており、来年3月に判決が予定されている
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日本では全く放送されていないニュースも含まれていますが、大統領選挙への軍人の支持具合はもっと注目すべきだったと反省しています。
桜4.jpg最後のおとり捜査は、軍人を対象にこの様な操作が行われたことが結構衝撃だったようです。
まんぐーすが取り上げたのは、F-35B型とC型の着陸誘導装置の精度や能力が素晴らしいとのニュースだけでした。まだまだピントが合っていないと言うことでしょうか・・・反省して2017年に臨みたいと思います
F-35B型とC型の着陸誘導精度が素晴らしい
「B型の素晴らしい垂直着陸」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-05
「C型の着艦精度がすごい」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-22
「ズムウォルト級ステルス駆逐艦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-22

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