露のサイバー攻撃は機能不全?米大統領補佐官

McMaster4.jpg17日、ミュンヘン安全保障会議で登壇したマクマスター安保担当米大統領補佐官が、ロシアによるサイバー攻撃を厳しく非難しつつ最近ロシアが「サイバー攻撃を見直し」を始めているのは、露の同攻撃が期待した成果を上げていないからだと語りました。
ここでのサイバー攻撃とは、「operations in cyberspace」や「espionage, enabled by modern technology」や「use cyberspace, social media」等の言葉で表現され、広範な活動を指していますが、「スパイ行為」や「選挙活動への欺瞞情報流布」や「特定世論の扇動」などSNS上での活動を含むものです
会場内の露サイバー専門家からの質問に対し、「西側の民主主義を損ねる活動を活発に行ってきたロシアの専門家が、この会場にいることが驚きだ」ときつい言葉を返すなど、少し「らしからぬ」「強がり」がマクマスター補佐官からうかがえるようで気になりますが、米国内で親分が「ロシアゲート」たたきにあっている中、思わず口が滑ったのかもしれません
それでも細部がなかなか表に出ないサイバードメインに関する、米安全保障の要の人物の発言ですので、ご紹介しておきます
17日付Defense-News記事によれば同補佐官は
russia cyber.jpg●「ロシアが最新技術を利用した巧妙で洗練されたサイバースパイ行為をやめたなら、我々は喜んでこの分野に関する対話に臨むだろう」と述べ、ロシアが国際情勢や主要な選挙にサイバー介入し、サイバー攻撃を繰り返している豊富な証拠が存在すると語った
●そして、ロシアがこのような行為をやめない限り、米国はロシアのサイバー攻撃を「暴露し、対抗措置を取り続ける」と述べ、同時に2017年4月にNATO同盟国で設立した「European Centre for Countering Hybrid Threats」を例に、多国間協力でもロシアに対抗すると説明した
●「我々はこれら攻撃やスパイ行為の発信源追跡能力を日々向上させており、FBIの調査報告にあるように(ロシア関与の)証拠は議論の余地のない公開情報となっている」と語り、
russia cyber2.jpg●16日にFBIが、13名のロシア人関係者(Russia’s Internet Research Agency)を、米国人になりすまして大統領選挙に際して偽情報を流布して影響を与えた指摘したことに言及した
●一方で、ロシアが自身のサイバー攻撃を「機能していない」と評価し、その手法を再検討し始めているとの分析を披露し、「ロシアは米国社会を分断しようと試み、ファシスト集団を含む右翼を支援し、同時に左翼にも肩入れして互いの反目を扇動ししている。これらの工作は両極に作用したが、一方でロシアの干渉に対する大多数の米国民の危機感を喚起して団結を強くした」と評価した
●そして、米国議会は超党派の妥協を図ることが難しくなっているが、そんな中でも対ロシア制裁に関する決議案は、大多数の賛成を得て速やかに成立していると語った
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McMaster2.jpg日本の最近の野党の動きを見ていると、裏で半島や大陸に国に操られているのではないか・・・と思うことがしばしばですが、そんな浅はかな動きを見抜けない国民のレベルがそんな野党を生むことになっています
米大統領選挙に対する、SNS上なりすまし外国人によるフェイク情報流布が、米国では大きな話題になっているようですが、日本など「おいしいターゲット」になりそうで心配です
「米国政府サイバー予算の9割は攻撃用!?」
http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-03-31

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