DARPAが脳神経との直接通信を研究開始

neurotechnology(神経技術)とか言うそうですが・・・
neurotechnology3.jpg19日付C4ISRnetがDARPA(国防高等研究庁)の生態技術室を取材し、人間と装備品が手や音声などを介せず、脳神経の信号を直接装備品に伝えることで、意思疎通の迅速化を可能にし、戦いの推移が加速する将来の戦場で活用しようとする研究を紹介しています
N3:Next-Generation Nonsurgical Neurotechnology program」との名称のプロジェクトは、今後4年間をかけ、脳に電極などを差し込むことなく(noninvasive neural interface)、脳と装備品の直接意思疎通の可能性をデモすることを目的とし、脳と意思疎通可能(capable of reading from and writing to multiple points in the brain at once)な、安全でポータブルなインターフェースシステムを追及するものだそうです
脳に電極を差し込み意思疎通する技術(invasive techniques)は既に相当の精度で存在するようですが、戦場で無人機やサイバー戦や防空システム等を操作するには高度な「noninvasive」技術が求められており、映画スターウォーズのR2-D2との意思疎通が理想として研究が始まっているようです
19日付C4ISRnet記事によれば
neurotechnology2.jpg●DARPA生態技術室の研究責任者Al Emondi博士は、「学際的な研究者チームたちに、信号の解像度を維持しつつ、反応速度を犠牲にせずに、特定の脳の一部分と正確な情報のやり取りが可能になる手法を問いかけている」と語った
●DARPA発表によれば、最も困難なのは、皮膚や頭蓋骨や脳細胞を通過する際の信号の減衰を克服することで、その次の課題は脳神経信号を外部との意思疎通用にコード化するアルゴリズム開発であり、更に安全性の確認も重要なステップとなる
現実の技術よりフィクションの世界のイメージがはるかに先行している本分野であるが、「最高の研究者を投入すれば、現状を打破して実用的な高性能のインタフェースを生み出せるだろう」と同博士は語っている
●4年間のプロジェクトの最後には、無人システムやサイバー防御システム等の国防装備との間で「human-machineインターフェース」をデモンストレーションしたいと考えている。
一方でこの技術が実現すれば、幅広い倫理的、法的、そして社会的なインパクトを生み出す可能性があり、DARPAは外部の法律や倫理の専門家と、本技術の将来とその影響を検討している
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neurotechnology.jpgいくつか挙げられている課題がどれも根本的なものだけに、4年間で簡単に成果が出るとは信じがたいのですが、中国やロシアもやってそうですから米国には頑張っていただきたいと思います。
既に、超超音速兵器や新型核兵器、宇宙兵器やサイバー兵器では、中露の脅威が無視できないレベルにあり、「学際的な科学者チーム」に期待したいものです
ロシアの新型核兵器開発
「ロシアが新型核兵器続々開発と」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-03-03-1
「米NPRも露核魚雷に言及」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-01-13-1
「露が戦略核魚雷開発?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-12-06

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