米空軍輸送コマンドに女性司令官誕生!

しかも、予備役中将から大将に昇任して配置
Miller1.jpg7日、米空軍輸送コマンド司令官にMaryanne Miller大将が就任し同コマンドが1992年に創設されて以降初めての女性司令官となりました。
またMiller司令官は、予備役から大将に昇任して空軍メジャーコマンド司令官に就任する初めてのケースとなりました
ただし、ご経歴を拝見すると、第932空輸航空団司令官や第349空輸航空団司令官を努め、飛行時間はC-17、C-5、KC-10などで4800時間を超える飛行経験を持ち、直前まで空軍予備役コマンド司令官を務めていた実績十分の人材です
1981年オハイオ州立大学ROTC卒(防大25期相当か?)で推定60歳、2011年(准将で52歳時)にMBAを取得した努力家でもあります。修士号を取得しないと少将以上への昇進が難しいから頑張ったのかもしれませんが・・・
前任のCarlton Everhart大将は退役されるそうです。
11日付米空軍協会web記事によれば
Miller2.jpg●7日、Scott空軍基地で就任式に臨んだMiller司令官は、全輸送コマンド兵士に充てた同日付書簡で、「諸君は、毎日休むことなく、切れ目なく、求められた時間に求められた場所に輸送任務を完遂し、求められる効果をもたらしてきた」と呼びかけている
●そして「最近の3年間をざっと見渡しても、世界的な迅速空輸に、新たな地平を切り開く道を歩んできた。そしてくりかえし、降りかかる困難に対処する即応性も示してきた。そんな輸送コマンドには明るい未来が待っている
●書簡は「私は謹んで、この世界レベルで評価され、休むことなく任務にまい進する輸送コマンドの指揮をとる」と結ばれている
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少佐から中佐にかけての初ペンタゴン空軍司令部勤務で予備役空軍戦力の諸計画を担当し、准将として予備役コマンドの戦略計画部長を努めており、他のペンタゴン勤務は准将から少将の時期のJ-5での「Partnership Strategy副部長」という経歴です。
Miller3.jpg優秀な女性の登用に悩んでいた時期の、米空軍の女性の勤務管理の一例かもしれません。
しかし、空軍輸送コマンドには難問山積です
操縦だけでスタッフ業務をしない操縦者の管理、老朽空中給油機KC-10やKC-135の維持運用、KC-46A部隊の立ち上げと運用安定化、KC-Zの検討、宇宙に物資をストックしたいとの前任者発言のフォローなど大変そうです
Miller司令官のご経歴 → https://www.af.mil/About-Us/Biographies/Display/Article/108440/lieutenant-general-maryanne-miller/
米軍輸送関連の記事
「宇宙に物資の事前集積案」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-08-05
「禁じ手:幕僚無し操縦者募集へ」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-07-28-1
「民間輸送力依存に危機感」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-05-03
「給油機後継プラン見直し」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-09-22
「今後20年の操縦者不足は深刻」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-29

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