レーダー&通信&電子戦を1面で可能な多機能EMRISアンテナ

Northrop Grumman社が政府提供機体で数十回試験済
DARPAと全米軍軍種が協力して開発中
飛行中にソフト更新や入れ替え可能

EMRIS 3.jfif8月20日付米空軍協会web記事は、Northrop Grumman社(NG社)が同日、DARPAと協力して開発中だと2023年2月に公表していた多機能統合センサー&アンテナである「EMRIS:Electronically-Scanned Multifunction Reconfigurable Integrated Sensor」に関し、無人ウイングマン機CCAや次世代制空機NGADなど有人及び無人アセットへの搭載を念頭に、米国政府パートナー機関提供の航空機に搭載して既に「数十回」の飛行試験を完了し、一段と高い技術成熟度を確認したとの発表を紹介しています

この「EMRIS」は、一つの平面的なアンテナで、レーダーと通信アンテナと電子戦アンテナを兼用することが可能で、超広帯域の電磁スペクトラムをカバー可能なシステムながら、関連ハードウェアを航空機の機首や翼や兵器に搭載できるほど小型化が可能で、しかも飛行中でも迅速にソフトウェア更新でシステム再構成が可能な優れた特徴を有していると同社はアピールしています

EMRIS.jpgまた同社は、数十回の試験飛行に使用された航空機の機種を明らかにしていませんが、政府機関と同社以外の第三者が航空機への搭載や試験運用を行う公正な環境で飛行試験が実施されたことを強調するとともに、米軍の全軍種の協力を得て飛行試験を実施できたことで、開発期間や経費を抑制することができた点もアピールしています

更に同社は、政府のopen architecture基準の沿ってアップデートが軽易に可能な設計を採用し、またセンサーとしては、DARPAが開発してF-35やF-22等々に搭載済みのAESAレーダー(active, electronically-scanned array radar)方式を利用することで、共通の「構成ブロック化やソフトのコンテナ化」が採用されており、「迅速でコスト効率の高い生産」が可能になるとも説明しています

EMRIS4.jpg一方で同社は、「他プログラム向けに開発された技術を迅速に活用し、複数の実戦装備技術をEMRISに適応可能なことを確認した」と言及しつつも、適応を確認した具体的な「他プログラム用の技術」は明らかにせず、また今後更なる飛行試験を実施するのかや、特定の搭載予定機種については言及を避けています
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専門知識がないので、「レーダーと通信アンテナと電子戦アンテナを兼用可能な小型センサー&アンテナ」の実現が、どれほど大変なことで、どれほどのインパクトがあるのかご説明できませんが、今後の更なる技術的成熟を期待しつつ、この「EMRIS:Electronically-Scanned Multifunction Reconfigurable Integrated Sensor」との言葉をご紹介しておきます

小さなことから、コツコツと・・・

https://community.camp-fire.jp/projects/view/258997

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