8月1日の米イ首脳電話会談受け2日国防長官指示
細部は検討中も、派道元も派遣先も派遣情報公開に慎重
空母を維持し、4月と同様に戦闘機とミサイル防衛装備増派へ
8月2日付各種メディアは、7月30日のベイルートでのヒズボラ幹部フアード・シュクルの暗殺や、同31日のテヘランでのハマス指導者イスマイル・ハニヤの暗殺への対応として、イランがイスラエルへの報復を明らかにしたことを受け、1日の米イスラエル首脳電話会談での合意を踏まえ、2日に米国防長官がイスラエル防衛のための戦闘機や艦艇の追加増強を発表したと伝えています
具体的には、4月の150発以上の弾道&巡航ミサイルや、130機以上の無人機によるイランによるイスラエル攻撃時にも緊急追加派遣した、弾道ミサイル迎撃能力がある巡洋艦・駆逐艦や地上配備迎撃ミサイル部隊の周辺地域追加派遣や、戦闘機部隊の派遣など、防空能力強化のための幅広い選択肢を検討中と国防省報道官が説明しています。
匿名の米国当局者は、現在中東にいる米海軍の駆逐艦2隻が紅海を北上し地中海に向かう予定で、必要なら、少なくとも 1隻は地中海に留まる可能性があると語った模様ですが、受け入れ国が米軍の増派に非常に敏感で動きを公表したくないと要望しているらしく、どこまで派遣部隊の詳細が明らかになるかは不透明です
ただ、太平洋から中東に再展開して過去 2か月間この地域を担当していた空母「セオドア・ルーズベルト」打撃群に代わり、空母「エイブラハム・リンカーン」打撃群を派遣することは同報道官が明らかにしています。
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4月13日のイランによるイスラエル攻撃時は、防衛研究所・西野主任研究官によれば・・・・
●イランは攻撃による事態エスカレーションを望まず、イランのイスラエルに対する強い姿勢を自国民に見せるため、攻撃を大規模に見せかけつつ、攻撃による大きな被害を出さないよう対策した。
●イスラエル側の被害発生を防ぐため、イランは攻撃の実施時期や概要を、事前にトルコ、サウジアラビア、UAE など中東諸国に事前通告することで、情報を間接的に米国やイスラエルへ届けて、イスラエル側が十分な防衛体制を準備できるようにした。
●イスラエル軍は米英軍などと連携・協力し、情報を生かしてイラン攻撃に対処した。
・・・らしいですが、今回は果たして・・・・。 五輪開催中ではありますが、緊張感高まる 中東情勢です。
4月のイラン攻撃とイスラエル対応
「西野主任研究官によれば」→https://holylandtokyo.com/2024/04/25/5847/
「出来すぎのイラン攻撃への迎撃作戦概要」→https://holylandtokyo.com/2024/04/16/5812