空軍士官学校卒でF-16パイロット(16歳で操縦免許)
現在はHarvard Kennedy Schoolへ空軍から派遣中
1月14日、フロリダ州オーランドで開催された「2024 Miss America」コンテストで、空軍士官学校卒業直前に獲得した「2023 Miss Colorado」として参加した米空軍のMadison Marsh少尉が、全米51州の代表51名の中から、4度の予備審査ラウンドを通過して最終審査対象5名に残り、見事「2024 Miss America」の栄冠を獲得しました
「Miss America」コンテストに出場する51名の代表に米軍人が選ばれたのも初めてで、もちろん「Miss America」の栄冠を勝ち取った米軍人も初ですが、16歳で(セスナ機?)操縦免許を取得し、現在は戦闘機パイロットで、なおかつ米軍士官の中でも一握りの優秀な者だけが得られる大学院「Harvard Kennedy School」での就学機会を得ている点で、比類なき才能にあふれる女性として全米の話題となっています
Madison Marsh少尉は2001年8月生まれの22歳で、医師の父と虐待を受けた子供たちを支援する「裁判所任命特別弁護人CASA」を務めていた母の間に生まれ、航空宇宙に興味を持って16歳で操縦資格を取得しています。その後、空軍士官学校で天体物理学を専攻して卒業して戦闘機パイロット(F-16)の道を歩み、現在は将来を嘱望され米空軍からHarvard Kennedy Schoolに派遣され公共政策学を学んでいる学生です
14日の最終審査には51名から予選ラウンドで絞り込まれた11名だけが参加し、「イブニングドレス審査」や「フィットネス審査(runway walkや基本所作動作など)」のほか、「時事問題Q&A:テロ、気候変動、麻薬、最新技術、栄養学等に関する質疑」や「talent performance」などの審査を経て5名に絞られ、最後は10名の審査員と一般視聴者投票を加味して「2024 Miss America」が選出されたとのことです。
最終審査の「時事問題Q&A」では薬物依存や医療制度問題に関する質問に対し、5年前に「すい臓がん」で亡くなった母親の闘病生活や、その体験を基に米国のガン死亡数第3位の「すい臓がん」早期発見運動に取り組む自身の経験を語り、「talent performance」でのプレゼン審査では、16歳に操縦免許を取得してから空軍士官学校を経て戦闘機パイロットを志した「自身のパッション」について堂々と語り、審査員の評価を高めたと報じられています
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15日のご本人出演のTVニュース(約6分)
「Miss America」コンテストに出場する前段階の、「Miss Colorado」コンテストに3回目の挑戦(いずれも士官学校在学中)で栄冠を勝ち取り、今回の「2024 Miss America」出場機会を得、グランプリに選ばれたとのことですが、今後の進路をどのように選択するのでしょうか?
「Miss America」として世界大会への出場義務もあるでしょうし、様々なイベントへの参加義務もコンテスト出場の前提条件に含まれていると思いますが・・・
米空軍協会webが取り上げていない点などから、このままタレント活動に入って、空軍退役の臭いがいたします・・・
先日日本で開催された同種の「ミス日本」コンテストでは、ウクライナから昨年帰化したばかりの実質100%ウクライナ人の女性が選出され、様々にネット上をにぎわせていますが、普通に世間に明るい話題を提供するコンテストであり続けてほしいと思う今日この頃です
女性パイロット関連
「米空軍初の女性戦闘機P少将で退役」→https://holylandtokyo.com/2023/09/29/5077/
「米海軍Blue Angelsに初の女性パイロット」→https://holylandtokyo.com/2022/07/21/3484/
「初の女性月面着陸目指す」→https://holylandtokyo.com/2021/07/05/1935/
「黒人女性が初の海軍戦闘操縦コース卒業」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-07-12
「超優秀なはずの女性少将がクビに」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-06-11
「上院議員が空軍時代のレイプ被害告白」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2019-03-08
「空自初:女性戦闘機操縦者」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-08-25