ヘリや無人機搭載の対地対艦ミサイルHellfireやJAGM発射機
3m四方のコンテナ型発射機で輸送が容易で目立たない特徴
海軍無人艦艇や無人車両への搭載等を視野にロッキードが自社開発
HellfireやJAGM missileは、通常同社製のM299 missile launchersを使用してヘリや無人機に搭載されますが、これを縦長コンテナ型の「Grizzly launcher」に格納することで、容易にトラック、航空機、船舶など輸送アセットに搭載して運搬可能で、前線で容易に無人艦艇や無人車両に搭載したり、コンテナ発射機のまま分散配備して、柔軟な火力増強が可能になるとロッキードはアピールしているようです。
Hellfire missileとその後継兵器として開発されたJAGM missileは、射程が7~11㎞程度(JAGMには16㎞の射程延伸型も)で、形状は全く同じに設計された直径18㎝、全長163㎝、重量50kg程度の精密誘導兵器で、Hellfireはレーダーとミリ波誘導で「打ちっぱなし」性能を有し、同盟国等を含め陸海空15アセットで使用されている兵器です。
JAGM missileはレーダーとミリ波誘導に加え、赤外線誘導まで可能にした兵器で、2022年に米海兵隊を皮切りに本格導入が始まっています。最終的にはJAGMがHellfireに取って代わることは無く、両兵器が平行存続して現在も発展を続けている兵器です
自社開発試験の成功を受け、同社担当のRandy Crites副社長は、「自社判断による開発開始からわずか6か月で、実弾射撃試験を実施し、成功した。この成功は、我社が進化する脅威に対抗するため、機動性と汎用性に優れた発射機の、迅速提供に努力していることを示すものだ」と声明で述べています。
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本件を報じる3月24日付Defense-News記事は、「このロッキードによる自社開発は、将来的に無人型を含む水上艦艇に、柔軟にモジュール化した装備を入れ替え搭載すること多様な任務への対応力を持たせたいと米海軍が考え、モジュール化した搭載装備の開発を目指している中で行われたもので、コンテナ搭載の対艦対地ミサイル発射機は、海洋作戦での火力と柔軟性を向上させる可能性がある」と解説しています。
米国防省が3月25日に、ミサイルや航空機装備品を製造する大手3社(Lockheed MartinとBAE SystemsとHoneywell Aerospace)と、関連兵器や装備の緊急増産と早期提供に関する合意を締結したと発表し、関連報道によれば「a wide array of missile components, including
ballistic interceptors」等が対象に含まれ、
上記企業幹部からは「Precision Strike Missile」「THAAD」「AMRAAM」等のミサイルの他、戦闘機搭載の「航法機材」や「電子戦機器」や「アクチュエーター」などの部品名称が挙がっている模様で、対イランで需要がありそうもない「Grizzly launcher」試験の発表は直接関係ないと推測しますが、企業としては「戦時増強予算」や「戦時需要」の波に乗りたいところでしょう
Hellfire Missile(AGM-114)の映像約9分
HellfireやJAGM missile関連の記事
「べの麻薬密輸船攻撃」→https://holylandtokyo.com/2025/10/06/12942/
「米陸軍混迷:ヘリ搭載精密兵器」→https://holylandtokyo.com/2024/07/01/6019/


3月24日ロッキード社が、攻撃ヘリや無人機MQ-9や沿岸戦闘艦LCS等から発射され敵戦闘車両や小型船舶攻撃用に使用されるHellfire missileやJoint Air-to-Ground Missile(JAGM)を、3m四方の大きさの新型のコンテナ型発射機「Grizzly launcher」から発射する自社開発試験に、Hellfire missileを用いて成功したと発表しました。