中国の衛星通信を妨害する装置を迅速配備へ

米宇宙軍がアジア太平洋配備を念頭に迅速開発
数か月内に初期11セット、今後数年で200セット配備へ
中国の実質的軍事偵察衛星「遥感:Yaogan」に危機感

12月19日付Defense-Newsが、特に中国の偵察衛星と地上との通信信号妨害を念頭に、米宇宙軍が迅速開発&調達枠組みで導入に取り組んでいる「地上設置型の新型衛星通信妨害装置」の開発状況を紹介し、わずか18か月前に契約したばかりの装置(RMT:Remote Modular Terminals)の初度配備を米宇宙軍が承認し、第1弾の11セットが数か月以内に部隊配備され本格運用前に広く部隊に体験させる計画だと紹介しています

装置の全体像は非公開で、部分的画像のみが公開されているシステムですが、1年半前にバージニア州の「Northstrat社」と宇宙軍が契約し、CACI社との協力の基、既存の技術や部品を有効活用して1セット約2.3億円で、既に160セット導入予算が確保済で、数年以内に200セットをアジア太平洋地域の部隊を中心に配分する予定とのことです

この装置の導入を指揮するKelly Hammett米宇宙軍RCO局長は12月11日に記者団に、「対象国が衛星を用い、攻撃目標情報を共有するリンクを妨害できるようにしたい」と述べ、特にアジア太平洋軍担当地域の米軍や同盟国を監視する敵対国の衛星通信を遮断するよう設計されていると説明し、中国がアジア太平洋をカバーするため近年打ち上げている静止軌道の遥感衛星(Yaogan Weixing)を例示して背景にある警戒感を訴えたようです

更に同RCO局長は、最初のシステムの配備場所は決定されているとしつつも、具体的な場所については語らなかったようですが、システムが世界中のどこに配備されていても、米国内からシステムを制御可能だと説明し、小型で1セット約2.3億円とのコスパの良さも合わせ、「宇宙電子戦に関して言えば、これ以上のものはない」とアピールしています。
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明確に中国をターゲットにしていることを隠さない姿勢が、トランプ氏の次期大統領当選を契機に各方面に広がっています。恐ろしいまでに中国勢力が浸透している日本は、石破政権の下で、この潮流に乗り遅れていますが・・・

ついでに言えば、ディズニーがあっさりと映像作品への「ポリコレ」配慮をトーンダウンし、テーマパークでの「LGBT」寄り添いアピールもフェードアウト方向に入ったように、周囲の顔色をうかがいながらお付き合いして疲れが見えてきた「リベラル作法」を脱ぎ捨てる時代に入ったようです。よいことです・・・

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