脅威には、前例なき官民一体連携で直接的で厳しい対応を
脅威の深刻化受け、不完全で曖昧な戦略から脱却
同盟国との共同努力で、費用&責任分担は公平追求
過去2つの40ページ戦略から7ページの簡明な新戦略へ
上記に関しトランプ大統領は署名入り序文で、この戦略は「官民の間の前例のないレベルの連携を通じ、世界最高のイノベーションを継続し、攻防両面で米国のサイバー能力の最大活用を追求する」と記し、「他政権とは異なり、トランプ政権は表面的対策で留まったり、脅威の増大と深刻化を無視した不完全対策や曖昧戦略を適用することはない」と、手加減なしの対処姿勢を表現しています。
具体的に新戦略は以下の「6つの柱」を掲げています
Shape adversary behavior(敵対者の行動を把握)
Promote common-sense regulation(常識的な対処の普及)
Modernize and secure federal government networks(政府ネット近代化で安全確保)
Secure critical infrastructure(重要なインフラ防御対策)
Sustain superiority in critical and emerging technologies(重要&新興技術の優位性維持)
Build cyber talent and capacity(サイバー人材と能力育成)
6日付DefenseOneの解説記事によれば同戦略は・・・
●米国サイバー機関による、ベネズエラ大統領を逮捕した1月の作戦や、現在進行中のイランの核インフラを壊滅させる作戦に対する貢献に言及&例示して現有能力を称賛
●民間へのインセンティブ提供を通じ、民間部門のサーバー対処関連活動活性化を促し、国家全体の能力を拡大強化することで、敵勢力ネットワークの特定や破壊を推進するなど、より攻撃重視のサイバー戦略を推進する
●サイバー空間防御は各国共同の努力で成しえるもので、米国は同盟国と協力し、対抗勢力に報い
を与える。(ただし、)費用と責任の分担は、価値観を共有する同盟国の間で公平でなければならない
●トランプ政権は、国家ネットワークへの大規模侵入阻止のため、AI活用のCybersecurity Solutions導入に取り組み、米国が最新技術を導入可能なように参入障壁を除去する。
●(特に、)人工知能ツール開発における米国の主導的立場の維持、量子コンピューティングと量子耐性暗号の推進、暗号通貨とブロックチェーン技術へのセキュリティ支援に向け取り組む
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また、この新戦略発表に合わせ、トランプ大統領は「サイバー犯罪や詐欺や略奪スキーム」と戦うための大統領令を発出し、司法長官に対し、これら犯罪スキーム被害者に保証するための「被害者
回復プログラム」創設に関する勧告を行うよう指示した模様です
3月4日に虎ノ門で開催されたサイバー関連フォーラムに参加する機会があり、「米国から約30年遅れている」日本のサイバー対処の現状や課題について、官民様々な立場から日本で関与されている専門家の方のお話を伺いましたが、
「攻撃へのAI導入で厳しさが激増」、「国境や官民の区別ない協力が不可欠」、「モバイル端末対策の重要性」、「全国民の意識
向上・基礎対処力の向上の必要性」などがトピックの柱となっており、米新戦略との共通性を感じました。
サイバードメインが「見えない常在戦場であり、最前線」であることを、改めて肝に銘じてまいりましょう。
「President Trump’s CYBER STRATEGY for America」(全7ページ)
https://www.whitehouse.gov/wp-content/uploads/2026/03/President-Trumps-Cyber-Strategy-for-America.pdf
トランプ政権誕生直前の推測記事
「新政権のCybersecurity姿勢は」→https://holylandtokyo.com/2025/01/27/10581/


3月6日金曜日の午後、米大統領府が新たなサイバー戦略文書「President Trump’s CYBER STRATEGY for America」(全7ページ)を発表し、第1次トランプ政権やバイデン前政権の同戦略が約40ページであったところ、僅か7ページのコンパクトな文章に新戦略を凝縮し、冒頭ご紹介のように、脅威の深刻化を受け「前例なき官民一体連携で直接的で厳しい対応」「不完全で曖昧な戦略からの脱却」を追求すると明確に打ち出しました