激震!!! 米空軍参謀総長が突然の辞任発表

11月1日を目途に。4年の任期半分で
辞任理由説明はなく、大統領や国防長官や報道官コメントも無し
空軍長官だけが長年の貢献に感謝するメッセージを

8月18日、米空軍はDavid W. Allvin空軍参謀総長が今年11月1日を目途に辞任すると発表しました。Allvin大将は2023年11月2日に同職に就任し、任期は4年間ですが、2年も早く職を去ることになります。

米空軍の発表には辞任理由の説明は一切なく、Meink空軍長官によるAllvin大将のこれまでの勤務に対する感謝と労をねぎらう言葉と、Allvin参謀総長自身の簡単な型にはまった挨拶的な言葉が添えられているだけで、大統領や国防長官や関連組織の報道官からのメッセージやコメントが一切出ていない、「異様な状態」となっています

米空軍参謀総長が4年の任期を満了せずに離職した最近の事例は、2024年に統合参謀本部議長への栄転のため早期離職したBrown大将と、2009年に空軍長官と共にゲーツ国防長官により更迭されたMichael Moseley大将、そして1990年に就任78日後に問題発言で更迭されたMichael J. Dugan大将くらいで、今回のように理由が不明確な「自ら早期辞任」は例がありません

仮に11月1日に辞任するとなると、2026年度予算案の議会審議が山場の中、約2か月強の期間で、後任者の選定と上院での承認審議を行う必要がありますが、相当タイトなスケジュールであり、Allvin大将も「円滑な職務引継ぎのため、後任者の承認までは業務を継続する」と明らかにしているようです

米空軍発表内でAllvin大将は
●私が本職を遂行するにあたり、私を信頼してくれた大統領と国防長官と空軍長官に感謝する
●何よりも、祖国防衛のため日々準備を進める中で、誠実さ、奉仕、卓越性という我々の核となる価値観を体現している空軍兵士と共にチームの一員であったことを誇りに思う・・・と述べ、

Meink空軍長官は・・・
●Allvin大将は在任中、米空軍の改革に積極的に取り組み、空軍兵士が今後数十年にわたり国家の要請に応えられるよう尽力してきた。彼のような人物を指導者に得て、米空軍は幸運だった
●またAllvin参謀総長は、私が第27代空軍長官に就任するにあたり、大きな役割を果たしてくれた。彼の協力と、長年にわたる国家への模範的な貢献に、心から感謝している

米空軍は、2月に新政権により「理由不明」のまま統合参謀本部議長や海軍トップと共に解任されたSlife空軍副参謀総長の後任に、核兵器の専門家であるThomas A. Bussier大将が推薦(7月15日)され、議会承認を待っている状態で、実質的に参謀総長と副参謀総長の2トップが共に「宙に浮いた」異常な状態に陥ります
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18日付Defense-Newsは関連を匂わせる事案として、ヘグゼス国防長官が宇宙アセット等での代替を追求し、米空軍制服幹部の反対を押し切ってE-7早期警戒管制機の導入を中止した件を紹介していますが、トランプ政権誕生後の様々な方針転換や政策に関し、「付いていけない」との思いが募った早期辞任と邪推しております

トランプ政権後のAllvin参謀総長近辺
「空席5カ月の副参謀総長候補は」→https://holylandtokyo.com/2025/07/23/12257/
「大統領専用機ゴタゴタ」→https://holylandtokyo.com/2025/07/08/12081/
「E-7導入中止」→https://holylandtokyo.com/2025/07/02/12025/
「米軍大将の2割削減指示」→https://holylandtokyo.com/2025/05/07/11517/
「次期制空機にF-47決定」→https://holylandtokyo.com/2025/03/24/11099/

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