REFORPAC演習を柱に宇宙軍や米豪演習等も絡め
航空自衛隊も50機のF-35等で8月4日まで参加
DLE(Department-Level Exercise)シリーズ演習とも呼称
米空軍は大改革として、「新規装備品構想 や開発管理を一手に担う新コマンドICC創設」や「ACE 構想実現のための兵士多能化等を目指した教育訓練体系改革」と並び、「即応態勢の向上」を加えた3項目に取り組んでいますが、「即応態勢の向上」では「戦力ローテーションAFFORGEN改革」「航空団の役割明確化」「冷戦期のような無通告能力点検・検閲の復活」と並び、
「実戦的演習の強化」に取り組んでいるところですが、対中国が大命題の米軍や米空軍ですから、このアジア太平洋戦域での大演習は最も力点を置く演習となっており、太平洋空軍主催のREFORPAC演習のほか、以下のような米空軍他コマンドと宇宙軍演習が同時並行で計画され、米空軍と宇宙軍で計12000名の兵士と350機以上の空軍航空機が、航空作戦のほか、宇宙関連の電子戦、領域認識、衛星軌道戦訓練を行う予定とし、近年になり大規模演習となっています
並行実施演習
・Mobility Guardian, 空軍輸送コマンドの中核演習
・Resolute Space, 宇宙軍訓練即応コマンドの中核演習
・Emerald Warrior, 空軍特殊作戦軍の演習
・Bamboo Eagle、ACE構想訓練を目的とした空軍戦闘コマンド演習
また統合の米豪共同演習「Talisman Sabre 2025」には、12か国のアジア太平洋国家から数万名の兵士が参加予定となっているようです。
米空軍として中心に据えている太平洋空軍主催の大演習REFORPAC(Resolute Force Pacific)には、太平洋軍のほかに米戦略コマンド、北米コマンドが参加し、空軍輸送コマンドもMobility Guardian演習と一体化して重要な役割を果たす計画で、これら部隊の戦力がアラスカ、ハワイ、グアム、米国本土から展開して約14日間訓練を行うとのことです。
日本も当然重要な戦力としてカウントされており、例えば航空自衛隊は以下の参加対応を発表しています
・REFORPAC演習に50機のF-35等航空機と3100名の隊員
・Mobility Guardian演習にC-130輸送機と隊員50名
また統合幕僚幹部は、米豪共同演習「Talisman Sabre 2025」に、陸海空自衛隊から1500名の隊員と護衛艦3隻等の参加を発表しています
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様々な演習が同時並行的に、互いに重なって実施される複雑な演習で、全体像を把握するのが難しいのですが、隊員の皆様には、猛暑の中、頑張っていただきたいと思います。
特に航空自衛隊基地(千歳、三沢、松島、百里、小松)や米海兵隊岩国航空基地周辺の住民の皆様には、航空機の離着陸に伴う騒音増へのご理解をお願い申し上げます
なおREFORPAC演習(Resolute Force Pacific)は、本演習実施が発表された2024年時点ではReturn of Forces to the Pacificと呼称されていたもので、恐らく「Return」との言葉が不適切との判断から、「Resolute Force Pacific」に改称されたと邪推しています
米空軍の史上最大規模演習 REFORPAC @太平洋地域で
「夏の太平洋演習は超大規模」→https://holylandtokyo.com/2024/11/13/6465/
「米空軍大改革の演習」→https://holylandtokyo.com/2024/09/09/6251/

