国防長官が下院で解任理由や後任指名時期を問われるも
「正当な理由から」&「しかるべき時期に」と
「彼らは大統領の意向に従って奉仕すべき人たちである」とも
長年の経験を持つ主要幹部を解任した理由と解任後4か月経過してもCaine統参議長を除き後任が未定な状況を問いただされ、「彼らは大統領の意向に従って奉仕すべき人たちである」、「正当な理由から」&「しかるべき時期に」とのみ回答しました
同委員会の様子を報じる同日付 DefenseOne 記事によれば、「新政権が米軍高官を更迭後、解任決定について公の場で質問を受けたのはこれが初めて」らしいですが、国防長官は「They serve at the pleasure of the president」、「In due time and for all the right reasons」とのシンプルな回答で、これ以上の説明は不要だと言わんばかりの言葉で返答したとのことです。
同委員会を構成する複数の議員から、「確かに、将軍を解雇したり座ったりすることは憲法で保障された(国防長官の)権利であり、大統領にもその権利がある。しかし、そこには良識の問題も存在する」と言われ、Don Bacon 委員(共和党)からは「彼らは成人してから継続して軍務に奉職しており、解雇された理由を説明される権利があると思う」とまで問われていますが、上記以上の回答はなかったとのことです
苛立った委員は国防長官に対し、例えば4月に解任されたサイバーコマンド司令官(兼ねてNSA長官)であったTimothy Haugh空軍大将のケースでは、「Haugh空軍大将について言えば、我々は10年以上かけて彼をそのポストに備えて育ててきており、今すぐ後継者にふさわしい人が見つかるか分からない。ふさわしい人材が育つには1~2年必要だろう」、
「同大将解任を最も喜んだのは、ロシアと中国だったと確信している」とまで皮肉たっぷりに詰め寄ったようですが、更なる説明はせず、後任者選定までに必要な時間について「それほど長くはかからないでしょう」と述べたのみ・・・だった模様です。
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軍事メディアの中でも、トランプ政権に対して厳しい姿勢の「DefenseOne」ですから、ヘグゼス長官の言葉を省略して報じたのかもしれませんが、広くメディが報じている「DEI(多様性、公平性、包摂性)への取り組みに肩入れしすぎた為」とか「トランプ大統領を批判したため」等の説明は一切なかったようです
米国らしいと言えばそうで、だからこそ大胆な政策転換や判断が可能との見方もできますし、DEI(多様性、公平性、包摂性)を斜に構えて見ているまんぐーすではありますが、さすがに日本で生まれ育ったまんぐーすにとっては理解が追い付かない「ドライさ」でした。
ヘグゼス国防長官関連
「米軍大将の2割削減指示」→https://holylandtokyo.com/2025/05/07/11517/
「統参議長や海軍トップ等を解任」→https://holylandtokyo.com/2025/02/25/10900/
「就任のため上院で証言」→https://holyandtokyo.com/2025/01/16/10611/
「国防長官候補へグゼス氏紹介」→https://holyandtokyo.com/2024/11/14/6539/

