次期戦闘機F-47に関する小ネタ

「総合的に最も価値が高い」との評価は
「Cost-Plus Incentive Fee Contract」とは
選定結果に対する「異議」は?
F-47に搭載される「エンジン」は?
どうして「F-47」との名前になった?

3月26日付米空軍協会 webサイトが、3月21日にトランプ大統領が機種選定結果を発表したF-47 戦闘機に関する、米空軍&宇宙協会機関誌のJohn A. Tirpak編集長入手の「小ネタ」を、冒頭でご紹介したような概要で取り上げていますので、ご紹介いたします。

取り上げた項目によっては、「小ネタ」の範疇に収まらない、今後争いに発展しそうな「小ネタ」もありますが、非公開事項が極めて多いF-47開発ですので、漏れ聞こえてきた情報をとりあえず頭に入れて置きましょう

1.「総合的に最も価値が高い」との評価
●米空軍の広報担当者は、3月21日のトランプ大統領らによる「F-47」発表を補足し、「政府にとって総合的に最も価値が高く、米空軍の要件を満たすのに最適:best overall value to the
government and is best suited to fulfill the Air Force’s requirements」と選定理由を説明しているが、

●通常ありがちな、「2社の提案は両方とも、米空軍が希望した要求性能や諸条件を満たしているため、低コストの提案を選択した」との説明ではなく、「総合的に最も価値が高い」と説明した理由としては、「採用案はより高コスト」だが、「他提案より現実的で」、「はるかに優れた技術的性能で」、「低コストの維持整備費」等の背景や要因があると考えられる。
●ただし米空軍は審査基準を明らかにしておらず、広報担当者も「提案や評価に関する詳細を追加で公表することはない」としている。ただ業界関係筋は、選定では過去の実績の重みは低く、1割未満だと語っている

2.「Cost-Plus Incentive Fee Contract」とは
●この契約は、新技術の成熟に必要と判断された超過経費を、追加で米空軍が負担し、ボーイング側がスケジュール、技術、コストの要件を満たし、要求を上回る好ましい成果を上げた場合は追加資金を獲得できることを謡っている。
●ボーイングは最近、固定価格契約を締結したKC-46A空中給油機、T-7練習機、大統領専用機で大きな損失を被っており、同社幹部は、新技術の開発を伴う事業では、今後は固定価格契約に応じない方針を固めている。

3. 選定結果に対する「異議」は?
●敗れたロッキードが、選定で敗れた理由を米空軍から説明を受ける時程は不明だが、異議が出た場合は米会計検査院 GAOが100日以内に審議し、選択の公平性を判断する。選定結果に抗議が行われるケースは多く、以下が最近の例である

●2008年の米空軍次期給油機選定では、ノースロップとエアバスチーム提案に敗れたボーイングが抗議し、3度選定をやり直してポーイング側がKC-46受注を勝ち取った例があるが、
●2015 年の次期爆撃機選定時は、ノースロップ提案に取れたボーイングとロッキードチームが抗議したが、最終的に米会計検査院 GAOは米空軍選定結果を支持し、選定通りにノースロップがB-21 開発を行っている

4. F-47に搭載される「エンジン」は?
●次期制空機 NGADへの搭載を主目的に開発が始まった次世代エンジン(NGAP:Next-Generation Adaptive Propulsion) は、GE社のXA-102と、P&W社のXA-103が争っているが、NGADにボーイングF-47 が選ばれたとしても、エンジン選定は別物で、別途選定される
●次世代エンジンNGAPは、「搭載航空機に依存せず、将来航空機の多様な任務に使用可能で、搭載機体に合わせた調整が可能」な前提で開発されており、F-47用のエンジン選定は今後行われる

5.どうして名称が「F-47」になった?
●例えば次期爆撃機は、B-1とB-2に続く機体としてB-3となる流れだったが、当時のDeborah James空軍長官が「21世紀の爆撃機」であることを強調すべきとして、「B-21」に決定してた経緯がある
●同様に、基本は以前の機体の次の番号を選び、F-35の次の「F-36」や、F-22の後継機として「F-23」の可能性があったが、今回は以下の理由(由来)で、Allvin空軍参謀総長が国防長官と協議して「F-47」を選んだとされている

●複数の理由(由来)とは、まず WW2 時に制空任務に大きく貢献をした「P-47」の名にちなんだ。次に米空軍創設の「1947年」に絡めた。更に「第47代大統領」であるトランプ氏の極めて大きな支援を得て実現した点も加味され「F-47」が選ばれた、と広報担当官は説明している
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「総合的に最も価値が高い」との評価に対し、敗れたロッキードが異議を訴えるのかが気になりますが、本当の性能やコストも大いに気になるところ、今後の情報を待ちたいと思います。

米空軍の次期戦闘機がボーイング製 F-47 に決定
「突然、トランプ大統領が発表」→https://holylandtokyo.com/2025/03/24/11099/

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