3国持回りで、今年は更に日本でBushido Guardian演習も
2026年は豪のPitch Black演習で3国F-35訓練を
そして2027年には史上初の3国F-35ミサイル実弾射撃演習
ちなみに、コープ・ノース演習(Cope North)は、もともと1978年に三沢空軍基地で3か月ごとに行われた日米間の二国間空軍演習でしたが、1999年にアンダーセン基地に移転して空自戦闘機が広大で制約が少ない訓練空域での訓練機会を確保し、2012年以降は豪州空軍も加わって、より複雑で現実的な航空作戦運用演習へと成長してきました。(1999年のCope North Guamを思い出して遠目涙・・・)
まず「コープ・ノース・グアム2025」概要は
●2024年演習では戦闘機と電子戦機によるB-52護衛等を主に演練したが、今年焦点は3国の第5世代機の統合運用(航空戦術、技術、手順)を焦点に
●空自からは、6機のF-35A、E-2D早期警戒機2機、KC-46A給油機1機、および約250名の隊員
●豪空軍は、275名の人員、8機のF-35A、KC-30A給油&輸送機、E-7A早期警戒管制機1機派遣
(ちなみに豪空軍は72機のF-35Aを2024年12月に導入完了済)
●米軍(海軍海兵隊空軍が参加)から計62機(F-35A、F-35B、F-16、F/A-18C/D、EA-18、E-11、E-3、KC-46、KC-135、KC-130J、C-130J、MH-60Sヘリ)
3国国防相合意による「持ち回りF-35合同演習」の今後は
●2025年には更に日本でBushido Guardian演習
●2026年は豪でのPitch Black演習で
●2027年には(多分グアムで)史上初の3国F-35ミサイル実弾射撃演習
(また3か国空軍は情報共有を強化し、無人ウイングマン機(CCA)を含む新技術の開発に共同で投資する計画)
演習に参加した米側部隊指揮官の3Wing司令官(大佐)は、「異なる国が同機種を運用する場合、各国がどのように運用・維持・指揮しているかの小さな違いを学ぶため、合同訓練が不可欠で極めて重要」と語り、豪空軍派遣部隊指揮官(大佐)は、「コープ・ノース演習は、第5世代機能力の真の統合を示す見本市となるだろう」と表現しています
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結構なことでございます。でも、2027年には3国F-35が集合し、「初のミサイル実射訓練」で盛り上がるようですが、対中国の戦いでそのような場面が重要だと、3か国空軍首脳は想定しているのでしょうか?
3か国空軍首脳陣には、今年1月6日にご紹介したStimson Center研究者によるレポート「Cratering Effects: Chinese Missile Threats to US Air Bases in the Indo-Pacific」と、同レポートを手短にご紹介した以下のブログ記事を改めてお勧めしておきます
Stimson Center研究者によるレポート「Cratering Effects」
→https://www.stimson.org/2024/cratering-effects-chinese-missile-threats-to-us-air-bases-in-the-indo-pacific/
同レポートご紹介記事
「日本やグアムの滑走路には期待できない」→https://holylandtokyo.com/2025/01/06/10547/
コープ・ノース演習関連の過去記事一覧
→https://holylandtokyo.com/?s=Cope+North
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