米太平洋軍トップ:露がNKに戦闘機提供へ

「露と北朝鮮間で一定の合意」と
初期の4世代機 Mig-29やSu-27を念頭
北朝鮮兵のウクライナ派遣の見返り

12月7日、Paparoアジア太平洋軍司令官が毎年恒例保守系のレーガン国防フォーラムで講演し、北朝鮮がロシア支援のため1万2千名の北朝鮮兵士をウクライナに派遣した見返りとして、ロシアから北朝鮮へ Mig-29やSu-27 戦闘機を提供することに「モスクワと平壌の間で一定の合意が見られた」と語りました。

Paparo司令官はこの戦闘機移転の背景について、「北朝鮮政府がウクライナ軍と戦うために 1万2千名の北朝鮮軍をロシアに派遣したことを受けてのものだ」と明確に語りましたが、Mig-29 や Su-27戦闘機については「強力だが・・・第4世代戦闘機の初期型」と表現し、機数や具体的時期等については触れませんでした。

また、韓国大統領による戒厳令布告やその責任を問われた弾劾投票等による韓国政治体制の混乱に関し、「この騒動が地域の安全保障に影響を及ぼす可能性はほとんどない」、「韓国には政治的に少し不安定な部分があるが、安全保障の観点からは安定していると確信している」と表現しつつも、その根拠については突っ込んで触れなかった模様です

更に本日ご紹介している 12月7日付 DefenseOne 記事は、同フォーラム内の台湾防衛に関する討議で、他の討議参加者が、トランプ次期大統領が選挙運動中にこのテーマへの言及を避け、7月に唯一「台湾は防衛費を米国に支払うべき。我々は保険会社と何ら変わらない」と発言していることや、

一方で下院国防予算小委員長の共和党カルバート議員が、トランプ政権の台湾姿勢について、「現時点で推測したくないが、米国の政策が劇的に変化する可能性は低いと判断している」との見解を披露していることに触れ、

会場聴衆からの「米海兵隊など米軍戦力を台湾に派遣せよ」との提案に対し同司令官が、そのような政策転換は「挑発的」だと反対姿勢を示し、「成功への鍵は、台湾の能力をより効果的にすること(Taiwan to be more effective)だ」と回答したと紹介しています。
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トランプ氏が大統領選挙期間中に、台湾問題にあまり触れていなかったとは初耳でしたが、中国製品への追加関税を前面に打ち出して、中国との対決姿勢を明確にしていたトランプ氏は、中国の経済的困窮を把握し、米国の強い姿勢を前面に出すことで、「戦わずして勝つ」ことが可能との大局観を持っているのだろうと思います。 邪推ですが・・・

Paparo 太平洋軍司令官の関連
「中国との偶発的事案への懸念なし」→https://holylandtokyo.com/2024/11/22/6572/
「同大将のご紹介」→https://holylandtokyo.com/2024/05/07/5884/

北朝鮮関連
「核で開戦」→https://holylandtokyo.com/2024/08/26/6199/
「ハマスへの武器提供」→https://holylandtokyo.com/2023/10/24/5166/
「水中核爆発津波兵器を」→https://holylandtokyo.com/2023/03/27/4452/

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