NG社CEO、海軍はまだFA-XXの勝者を選考中と発言
「米海軍の予算削減検討は承知も、FA-XX計画変更の連絡なし」
7月25日、Northrop Grumman社CEOのKathy Warden氏が四半期決算説明会の席で、米海軍が 2025年度予算案で第6世代戦闘機FA-XX計画予算を削減していることに関し、米海軍が2025年にFA-XX製造会社を選定する予定までも変更したとは聞いていない、と述べました
具体的には同CEOは、「米海軍がアプローチ方針を変更したことを示すような知らせは受けていない。 我々は 2025年に結論が出る(FA-XX開発&製造企業の)選定に向けて現在競争中だ」と語った、と7月25日付 DefenseOne記事は紹介しています。
また同CEOは、「全般状況からして、わが社は国防省が6世代機を推進すると引き続き信じている。予算の優先順位整理のため、タイミングはやや流動的だが、彼らが前進する時、そしもし前進するならば、我々は良い位置にいると確信している」とも語った模様です。
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Northrop Grumman 社は2023年、米空軍の次世代制空機NGAD 計画への選定競争に参加しないと発表し、ボーイングとロッキード・マーティンのみが空軍計画受注を争っていますが、FA-18 スーパーホーネットの後継機となる米海軍のFA-XX 計画では競争を続ける意向を示しています。
現在、戦闘機を製造している米国企業はロッキード社とボーイング社の 2社のみですが、Northrop Grumman社は米空軍のB-21爆撃機を製造し、ロッキードのF-35 やボーイングのFA-18にも多くの部品を供給しており、自社の戦闘機製造ウハウ継承のためにも、FA-XXへの思いは相当のものがある模様です。
ただ米海軍に関して言えば、2024年に入って2025年度予算案で FIA-XX関連部分を既に10億ドル削減していますが、議員からは更なる削減要求が出ているところです。
また、米空軍はここ数力月、1機あたり450億円との概算価格を前に、自らの次世代戦闘機計画に疑問を投げかけ、空軍長官や参謀総長は要求性能や任務分担の根本的見直しの必要性を示唆するなど、近未来での前進が困難な雰囲気を漂わせています。
米海軍も米空軍も、そろそろ戦闘機に関して「年貢の納め時」なのかもしれません・・・。しみじみ思います
米空軍は次世代制空機 NGADに弱気
「価格低減が必須」→https://holylandtokyo.com/2024/07/19/6083/
「NGADの将来は不透明」→https://holylandtokyo.com/2024/06/18/6040/
米海軍の FIA-XX関連(2020年の記事ですが)
「FA-XXの構想進まず」→https://holylandtokyo.com/2020/06/30/634/