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近接戦闘職種の歩兵や特殊部隊等にのみ提供
M4ライフルとM249機関銃の後継として
弾薬もM4とM249の5.56㎜から6.8㎜へ大型化
12月20日付Defense-Newsは、米陸軍が近接戦闘職種である「歩兵」「特殊部隊」「combat engineers」部隊用に、5.58㎜弾薬使用のM4ライフルとM249機関銃に代わり、より威力を強化した新開発の6.8㎜弾薬を使用するM7ライフルとM250機関銃を9月から米海兵隊も関与して101空挺部隊で試験中で、2024年早々にも上記職種部隊へ提供を開始すると伝えています。
またほぼ全ての陸軍小火器に装着可能で、装着した小火器の機種に応じ、自動的に弾道計算を調整して最適な目標照準を可能とする新型照準スコープM157も併せて導入開始されると紹介しています
なお、広く米陸軍で現在使用されているM4ライフルとM249機関銃は、引き続き上記の近接戦闘部隊「以外」で引き続き使用されるとのことです。
米陸軍は2017年から、将来小火器の在り方を検討する「2017 Small Arms Ammunition Configuration Study」を開始し、近接戦闘職種部隊が保有すべき小銃や機関銃の具備すべき破壊力や射程について再評価を行い、最新の防弾チョッキを貫通可能で、5.56㎜弾薬では対処できない簡易陣地を構築するレンガブロックを破壊可能な威力、更に遠距離での威力や照準性能向上を狙った検討&開発を行い、
プロトタイプが製造されてからは、米海兵隊も積極的に関与し、様々なシナリオでの実射テストや評価検討会を重ね、従来の5.56㎜弾が跳ね返されていた標的を貫通可能な威力を持つ、新たな6.8㎜弾を使用可能なM7ライフルとM250機関銃の導入を決定したとのことです
2023年9月に記者団に公開されたデモ射撃では、新型のM250機関銃が連射でレンガブロックを突き破って人型標的に命中させる様子も公開され、従来の5.56㎜弾では不可能だったブロック対処が可能なことを示し、更に旧式の7.62㎜弾薬使用のM240機関銃よりも軽量で強い貫通力や破壊力を持っていると紹介された模様です
M7とM250導入のタイミングに併せ、新たに導入されるVortex Optics/Sheltered Wings 製のM157光学照準スコープ(M157 fire control)は、米陸軍が保有するほぼすべての小火器に装着可能で、ミニコンピュータ導入により、装着小火器と使用弾薬のマッチングを素早く自動計算して目標距離等に応じた弾道予測を行い、スコープ表示を瞬時に行って射手が素早く射撃可能な状態になると説明されています
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2017年から検討を開始したということは、アフガンやシリアやイラクなど中東での戦いの教訓を主に反映した小火器再検討が行われたものと推察しますが、ドローンが飛び交うウクライナ戦場での教訓も少しは反映されているのでしょうか。5.56㎜から6.8㎜弾への変更は、吉と出るのでしょうか?
確か、ドローン撃退のための特別なレーザーや電磁パルスや電波妨害や弾薬や捕獲網の様な新たな手法を用いた対処兵器も悪くわないが、現有の小銃に簡易に装着可能な「人工知能活用の手振れ補正機能(YouTube撮影用やスマホカメラに広く普及)」付の照準スコープをすぐに送ってくれ・・・とのウクライナ側からの要請があったと耳にしていますが・・・。
米陸軍ウクライナの教訓
「米陸軍が評価中の様々な教訓」→https://holylandtokyo.com/2023/10/13/5129/
「22年6月:米陸軍首脳が教訓を」→https://holylandtokyo.com/2022/06/01/3245/