イスラエルとブラジルに続く3か国目のSET開設
アジア太平洋諸国とは初のSET開始
7月13日、米宇宙軍が諸外国との協力関係強化のために行っているSET(Space Engagement Talks)が、イスラエルとブラジルに続き、アジア太平洋諸国で初めて日本の航空自衛隊との間で開始され、東京市ヶ谷の航空幕僚監部で将官級協議(SET)や作業部会に分かれての部門別協議が行われました
米側は米宇宙軍計画部長のPhilip A. Garrant中将とアジア太平洋宇宙軍(昨年10月創設)司令官のAnthony J. Mastalir准将が率いるアジア太平洋宇宙軍スタッフで構成され、日本側は空幕防衛部長の坂梨弘明空将補(パイロットでない防衛部長!)を筆頭に、2022年3月創設の宇宙作戦群(2020年5月創設の宇宙作戦隊が拡大)スタッフが参加した模様です
自衛隊とのSET開始は、今年1月の「2+2」で合意された「宇宙での状況認識・相互運用性・作戦面での協力を更に深化&強化し、有事にそれぞれが攻撃を受けた際は相互に防御行動をとる新たなコミットメント確認」を受けたもので、
昨年3月の宇宙コマンド司令官James Dickinson大将や同10月の宇宙軍参謀総長(正確には作戦部長)Raymond大将の訪日から更に前進し、具体的協力関係強化に向けた実務的協議を推進するものです
SETについてアジア太平洋宇宙軍の報道官は、「宇宙ドメイン状況認識、宇宙情報、教育訓練、部隊構築、能力向上、アジア太平洋宇宙軍との調整要領などなど、SETで取り上げられた項目について、作業部会(Space Working Group)で具体的なアクションアイテムの設定や時程等を議論した」と説明し、
またMastalirアジア太平洋宇宙軍司令官はアジア太平洋地域国との初のSET創設に当たり、「SETは、同盟国等との新たな協力を推進するメカニズムであり、地域の安定と宇宙環境の長期的な維持に大きく貢献するものだ」と表現しているところです
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米国から見て地球の裏側に存在する自衛隊部隊は、宇宙監視面で米軍を補完可能な地理的メリットを持っていますが、宇宙関連のアセットが極めて限定的な自衛隊に、米軍との協力で何が可能なのか、さっぱりイメージアップできませんが、
パイロットでない空幕防衛部長・坂梨空将補の采配に、大いに期待したいと思います!!!
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