創設75周年を機に米空軍トップとOB代表メッセージ

Brown空軍参謀総長が米空軍協会会議で
米空軍協会会長の元在日米軍司令官Bruce Wright氏も

Wright4.jpg9月18日に創設75周年を迎えた米空軍(1947年、当時の米陸軍航空部隊が独立)に関し、米空軍協会会長の元在日米軍司令官Bruce Wright氏(退役空軍中将)がDefense-Newsに寄稿を行い、Brown空軍参謀総長による米空軍改革の方向性を紹介するとともに、Brown大将が語った内容から現役が言いにくい部分について、Wright会長が空軍OBとして改めてお願いする形で訴えています

就任時から「変化しなければ敗北する」とのスローガンを掲げて改革に取り組むBrown空軍参謀総長が考える改革の方向性は、75周年当日に開催されていた「米空軍協会Air, Space & Cyber conference」での同大将講演からエッセンスをWright会長が箇条書きしたものですが、Wright会長は特に最後の3点(予算確保、空軍規模の拡大、飛行訓練時間確保)を強調しているように感じました

Wright5.jpg現在の米空軍の目指す方向や課題を、短くまとめたエッセンスとも考えられる内容となっているので、あくまで「米空軍側の主張」で、「舌足らず」な内容であることには承知の上でご紹介いたします

Brown大将が述べた空軍のDNAや文化にすべき事項
●Mission command
任務目的は明確であるべきで、曖昧であってはならない
●Force generation
米空軍部隊が、どのようにローテーション派遣され、どのように世界各地に展開するかをより明確に説明することで、地域戦闘コマンド司令官や国防省指導者に、政策や決定への影響をよりよく理解してもらう

Brown.jpg●Agile combat employment
今後予期される本格的な敵との戦いにおいては、設備の整った大規模基地を拠点として利用可能とは想定しがたいことから、設備不十分で分散された場所からの作戦遂行に備えなければならない
●Multi-capable airmen
現在の教育訓練モデルは工業化時代に形成されたものであり、訓練時間を短くすべく職務範囲を狭めるものとなっている。残念ながらこの方式は、職務の専門化を極端に進め過ぎている。「より機敏で決定的な部隊」を目指し、より多様な能力を保持する空軍兵士を目指すべきである

●Looking like the joint force
米空軍は航空団レベルに至るまで、異なる組織編制の米軍他軍種とより一体となって行動できるように対応する

米空軍が国家にお願いしたい事項
Wright.JPG●米空軍が、少なくとも地上軍や海軍と同様のパワーを確保するため、軍全体でバランスの取れた投資配分を確保しなければならないが、現在はそうはなっていない。空軍省に配分された予算の実に2割が、空軍を通過するだけで他省庁に流れているのが現実である

●米空軍はライバルを打ち負かす能力だけでなく、圧倒的数の敵に圧倒されないだけの規模を確保しなければならない。最も性能の良い航空機を保有していても、数が少なければ敗北する。米空軍は能力だけでなく、十分な規模を確保して戦いを抑止しなければならない

●米空軍は実際戦うように訓練する必要があり、例えばパイロットには、最高の操縦者でいられるような飛行時間を与えなくてはならない。ところが最近、飛行時間は削減されており、必要な訓練時間を得ていない
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Wright3.jpg「設備の整った大規模基地を拠点として利用可能とは想定しがたいことから、設備不十分で分散された場所からの作戦遂行に備えなければ」や、「多様な能力を備えた兵士の育成」は、これまでもご紹介してきたところですが、

「どのようにローテーション派遣され、どのように世界各地に展開するかをより明確に説明」に関しては、国務省側と意見の食い違うことが多かったからでしょうか?

航空自衛隊の皆様には、西太平洋に展開基盤を求める米空軍が「設備の整った大規模基地を拠点として利用可能とは想定しがたい」と考えているのですから、「戦闘機命」的な思考を改めて考え直す必要があると思います

「ウクライナで戦闘機による制空の時代は終わる」
https://holylandtokyo.com/2022/02/09/2703/

くたばれ戦闘機命派
「広中雅之は対領空侵効果に疑問」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-18-1
「小野田治も戦闘機に疑問」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-05
「織田邦男の戦闘機命論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-03-06
「F-3開発の動きと日本への提言」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-03-18
「戦闘機の呪縛から脱せよ」→http://crusade.blog.so-net.ne.jp/2013-04-16
「大局を見誤るな:J-20初公開に思う」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-11-02

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