問題ある避難民はコソボの基地へ転送(期限1年間)
既に一般米国社会に6700名が解放
だが既に米軍基地内や米社会で女性を襲う事件が
10月25日、米国防省のKirby報道官が記者会見で、米国が受け入れることにしたアフガニスタン避難民の状況について説明し、約5.3万人が米本土の米軍基地8か所に分散収容されており、各基地にとっては相応(commensurate)の負担ではあるが、「We’re very proud of the role」で、各基地の即応態勢には問題ないと気丈に語りました
ただ、そんなに単純な任務であるはずがなく、米国からの報道にはアフガン避難民が巻き起こす問題が取り上げられるようになり、既に問題ありで「コソボの米軍基地」に送られた避難民もいるとの事で、将来にわたる米国社会全体への影響は小さくないいことを予感させます
9月上旬の状況(北米軍司令官談)
●北米8か所の基地に約25000名の避難民を受け入れ済で、同時に受け入れ施設インフラの拡張を進めており、受け入れ可能数が合計50000名の「8つの小さな都市」が生まれることになる
●8つの基地には、Joint Base McGuire–Dix–Lakehurstと、Holloman空軍基地が含まれる
10月25日のKirby報道官説明
●米本土への移動に備え、ワクチン接種やセキュリティーチェック等の手続きを行ってる途中の避難民が、米中央軍担当エリアの諸外国に約3000名、欧州軍エリアに463名いる
●北米8か所の基地に53157名の避難民を現在受け入れているが、済に6689名が米軍基地を離れ、米国市民として米国内で新たな生活に向けたスタートを切っている
●我々はアフガンで米国に協力してくれた避難民ケアの任務を誇りに感じ、国内外の受け入れ先現場で対応に当たる国防省職員や兵士は、避難民が米国市民としての生活に円滑に移行できるよう、熱意をもって日々取り組んでいる
●当然、相応の負担が各基地や各担当者にのしかかっており、普段以上のリソースを対応に投入しているが、基地本来の任務に対する即応態勢は維持されており、今後もその点で問題がなきよう注視していく
●(何名かの避難民に手続き途中で懸念が生じ、コソボのCamp Bondsteelへ家族を含め移送されたとの報道に関し、)関連省庁や米国政府機関から必要な追加要員をコソボに派遣し、対応している
●なおコソボとは、アフガン避難民を365日以内にコソボ国内から移送することで、(一時的な移送に)合意している
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米軍事情報サイトを横目で見ているだけでも、既に避難民を受け入れている米軍基地で女性兵士がアフガン避難民に襲われたとか、米国社会に出た避難民が米国の一般市民女性を襲ったとの記事が出始めており、「We’re very proud of the role」との報道官の言葉の裏に、苦悩が既ににじみ出ています
米国が受け入れる避難民の総数を記事から計算すると計約63000名ですが、米国との人口比で考えると、日本で約2.3万人受け入れることを意味します。
今後様々に報道されるのでしょうが、文化の異なる人々をこれほどの規模で受け入れることは、あまりにも重い・・・と思います
アフガン避難民関連の記事
「アフガン避難者輸送作戦最初の10日」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-08-24
「C-17輸送機1機に823名も」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-08-22
「アフガン語通訳1.8万人を特別移民認定へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-06-26
「タリバンに渡った米国製兵器」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-08-30