ノルマンディー地方の仏Evreux空軍基地に
まず仏空軍の4機で両国兵士が活動開始
空中給油型も含め計10機で2024年に体制完結
8月31日、ドイツとフランスの国防相(お二人とも女性)が、ドーバー海峡に近いフランス軍Evreux空軍基地にドイツとフランスが輸送機を出し合って混合編成するC-130輸送機飛行隊を立ち上げたと発表しました。
この混合飛行隊構想は2017年から検討されていたもので、費用負担等で色々紆余曲折はあったようですが、最終的には両国が共同訓練センター設立等のため、それぞれ約150億円の施設整備費を負担することで合意し、2020年9月に「鍬入れ式」が行われていたようです
現時点では、同飛行隊は仏空軍差出のC-130輸送機4機のみで編成されていますが、今後、ドイツが新たに発注した6機のC-130輸送機が徐々に加わり、2024年に計10機体制が確立する見通しとのことです
予定戦力構成や以後の予定等は・・・
●両国の派遣要員数は最大計260名上限と両国で取り決め
●仏軍4機のうち2機は、ヘリへの空中給油能力有
●独軍提供6機は、3機に空中給油能力があり、3機が最新のC-130J型(独用初号機は7月に完成したばかり)
●2022年2月に独提供の最初の1機が配備された時点で初期運用態勢IOC確立を宣言予定
●ロッキード社が同基地にC-130J training centerを建設&運用する
仏国防省報道官は
●両国のC-130はバージョンが非常に近く、同混合編成飛行隊の仏独兵士は、各国の機体を区別なく使用して任務を遂行する
飛行隊創設に際しての両国共同声明は
●両国は、フランスとドイツの新たな主要協力エリアの立ち上げに合意した
●(差し出された戦力が)各国独自の任務に使用されることもあるが、両国兵士が混合編成で飛行隊所属の機体を運用することが可能になった
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フランスとドイツがどれほどの信頼関係にあるのか欧州情勢を把握していませんが、次世代戦闘機開発では、英・スウェーデン・イタリア連合に対抗し、仏独スイス連合で開発競争を行っています。
混成飛行隊がどんな任務に従事するのか? またなぜ混合である必要があるのかイメージできませんが、フランスはアフリカのサハラ砂漠南部の「Sahel region」にC-130を昨年秋から展開させており、同様の海外活動を協力して考えている可能性はあります
「それでどうした?」と言われそうな記事ですが、小さなことからコツコツと・・・Take Noteしておきたいと思います
欧州の戦闘機開発
「英戦闘機開発にイタリアも参加へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-09-11
「独仏中心に欧州連合で第6世代機開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-2
ドイツが大軍縮からの反転に苦悩
「20年ぶりアジアへ艦艇派遣」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-08-04
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「独潜水艦が全艦停止」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-22
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「ドイツ軍の人材確保策」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-11-09-1
「2011年時には大軍縮計画」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-10-30
ドイツと戦闘機関連記事
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「独トーネード後継を3機種混合で?」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-29
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