法律が政府情報機関へのUFO報告を6月末に求める中
2020年4月に米海軍がUFOらしき画像公開後関心急上昇
中国の無人偵察機との懸念も大
3日、米国防省監察官が省内のUFOへの対処状況について調査・捜査(investigation)を開始すると発表しました。
発表メモは、「国防省がどの程度「未確認空中現象:unidentified aerial phenomena」に「has taken actions」しているかを評価する」としていますが、「監査の進捗で明らかになった結果を基に、その目的は柔軟に拡大や変化する」ともしており、秘密のベールに包まれた通称「UFO」に関する関心が急速に高まってることを感じさせます
一つの契機は、米海軍が各種UFO情報を公式報告させるフォーマットや報告要領を定め集めた情報を2020年4月に初公表し、訓練中の空母艦載機FA-18が目撃・撮影した3件のUFO(未確認飛行物体)映像(2004年11月と2015年1月2件)が公になったことです。
そのほかにも、例えば2014~15年の間に米東海岸沖で空母艦載機がUFOと衝突直前にまで至った事象や、2004年に西海岸サンディエゴ沖で「腕時計型」の大型空中浮遊物体が目撃されている事象などが、米海軍内で公式報告されていると報じられているところです
これらを受け、2020年8月には当時のDavid Norquist国防副長官が「Unidentified Aerial Phenomena Task Force」を編成して国家安全保障上問題となる情報収集を開始し、また共和党ルビオ上院議員などの議員立法で2020年12月に成立した「2021年情報授権法」は、180日以内に国防省やFBIや関連情報機関にUFOやUAFに関するレポートをまとめて報告するよう命じました
背景には地球外に由来する未確認物体だけでなく、中国やロシアが開発する新技術由来の飛行物体の可能性も想定されていると言われています
4日付military.com記事によれば
●3日、米国防省監察官室はRandolph Stone監察官補(宇宙・情報・技術開発担当)が中心となり、「国防省がどの程度「未確認空中現象:unidentified aerial phenomena」に「has taken actions」しているかを評価する」ため、国防長官室、各軍種、メジャーコマンド、戦闘支援機関などを調査すると発表した
●ただし、調査の範囲や対象は今後の監査の進捗で拡大する可能性があるとも発表メモは述べている
●UFOに関しては、昨年8月に国防省自身が海軍が中心として、国家安全保障に影響する米軍兵士とUFOとの遭遇について調査を開始し、また2020年12月に成立した「2021 Intelligence Authorization Act」でも、180日以内に国家情報機関にUFO関連情報について報告するよう求めているところである
●ただ、一般にはUFOと言えば地球外生物との関連を連想しがちであるが、今年4月に「The Drive」webサイトが報じたところによれば、UFOに関する調査の結果、これら未確認飛行物体の大部分が、米軍事力をスパイする目的をもったドローンや無人機だと結論付けられている模様である
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2020年12月成立の「2021年情報授権法」に含まれている「180日以内に報告せよ」指示への対応状況を「監査」するためなのか、今回発表の監査の目的が良くわかりませんが、「未確認飛行物体の大部分が、米軍事力をスパイする目的をもったドローンや無人機」であるならば、国防省としても大いにアピールすべきと考えますが・・・
様々な取り組みが進んでいますので、数か月後には一部なりとも明らかになるであろう、調査や監査や報告書を楽しみにしておきましょう・・・
UFO関連の記事
「国防省等の米国情報機関が公式UFO報告書作成へ」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2021-01-05
「英国防省:地球外生物ETは存在しそうもない」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2013-06-22-1