独国防省筋がトーネード後継3機種案検討を認める

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最終決定は2022年か23年とか
電子戦機はEA-18Gではなくユーロファイター案も

tornado-G.jpg4月22日付Defense-News記事は、ドイツ国防省筋の話として、3月末にドイツ紙が報じた「独トーネード後継機は3機種混合:Eurofighters、FA-18、EA-18G」案を検討していると認め、一方で最終的な決定はドイツ議会承認を受ける2022年か23年になると語ったと報じています

3月末の報道は、Eurofighter・90機、Super Hornet・30機(戦術核搭載)、EA-18G Growler・15機を混合で選択と報じましたが、今回の記事では、Eurofighter93機、Super Hornet45機(戦術核搭載)、EA-18G Growler15機となっています

この機種選定の複雑理由は、以下の記事で数週間前にご紹介したところで、詳しくは過去記事をご覧いただきたいのですが、簡単に複雑な理由を列挙すると・・・
「独トーネード後継を3機種混合で?」https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-29

Eurofighter2.jpg独トーネードはNATO任務として、米軍がドイツ内に保管する約30発の戦術核爆弾を投下する任務を帯びており、その後継機は戦術核投下のための米国の承認を受けた特別仕様である必要があるが、F-35も、FA-18も、ユーロファイターも、その承認をとれていない
しかし、米政府の予定では、F-35は「Block 4」バージョンで能力付加が計画されており、FA-18もは初期型FA-18が同承認を得ていることから、ボーイングは楽観的な見通しを述べている一方で、欧州製のユーロファイターには承認に数年必要とされている

欧州各国は次世代戦闘機開発を2つのグループ(独仏と英伊など)で進めており、F-35はこれへの影響が大きいことから門前払い状態になっているが、戦術核をロシア相手に使用するのに、ステルス機が必要なはず・・との主張はドイツ空軍内に渦巻いており、軍事専門家にもF-35を推す声も強い
英独仏の共同開発のユーロファイターには、欧州次世代戦闘機開発までのつなぎとしてラインや技術者を維持するため、新規需要が必要

22日付Defense-News記事によれば
FA-18 2.jpgドイツ国防省筋はやっと3機種混合案の存在を認め、約30発ともいわれるドイツ国内保管の戦術核兵器B-61を運搬投下する任務には、米国との関係にも配慮しFA-18近代化版を選定したと示唆した
同筋は同時に、Eurofighter93機、Super Hornet45機(戦術核搭載)、EA-18G Growler15機の案が、21日にドイツ議会にも送られたと語った

3機種混合案が妥協の産物であることも認めた同筋は、一つには次世代戦闘機開発を開始した欧州軍需産業を盛り上げるための配慮があり、一方ではNATO加盟国としてドイツが担う役割を安全に果たし、またFA-18型が備える能力を生かすための決断だと説明し、
「3機種混合案は、大西洋をまたぐパートナー関係を強化し、NATOにおける我が国の信頼性を高めるものだ」と説明した

F-35 2.jpg一方で、トーネードが担っていた電子戦機の役割をEA-18Gが引き継ぐ案についてはユーロファイターを推す声が強くあり、エアバス社が製造しているユーロファイター用の電子戦装備や、次期戦闘機開発をにらみつつ英企業のユーロファイター用装備を採用すべきとの主張も出ている
戦術核運搬任務に関し、独政府がFA-18を選んだのは、ユーロファイターより戦術核兵器の運搬承認を安全に取得可能との判断があったのだろう

ただ、戦術核兵器の運搬任務を、引き続きドイツが担っていることについてはドイツ国民の間でも否定的な意見が多く、ドイツの政権は判断を先送りしてきた経緯がある
報道された3機種混合案に関しても、Annegret Kramp-Karrenbauer独国防相は、単なる案の一つに過ぎないし、トーネードが2030年代まで使用可能で、2025年までに後継機導入計画をまとめればよく、機種については2022年か23年に議会承認を得ればよい、とコメントするに留めている
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この話題も、コロナによる「第2の世界恐慌」を受け、どうなるものやら混迷度を深めるものと思いますが、とりあえず現状をご紹介し、将来の変化に備えたいと思いご紹介しまし

EA-18G 2.jpgそれにしても、欧州の国は、景気よく、コロナ対策でバンバンお金を国民に配分していますが、大丈夫なんでしょうか? コロナ前からEUのお荷物だったイタリアやスペインなど、これで吹っ飛ぶんじゃないでしょうか?ギリスなど観光産業しかない国なのに、どうなるんでしょうか?

18世紀から20世紀にかけ、海外を植民地にすることで反映してきた発展してきた欧州は、植民地の独立で一段レベルが下がり、米国やアジアの台頭でまた一段下がり、今回のコロナ問題で衰退国の仲間入りではないでしょうか? もちろん日本だって油断できませんが・・・

日本のメディアは、欧州諸国の国民への大盤振る舞いを讃えるだけでなく、その先にある財政的な問題や欧州の問題も取り上げるべきです!

戦術核兵器とF-35等
「戦術核改修に1兆円」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-10-20
「F-35戦術核不要論」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-08-16
「欧州はF-35核搭載型を強く要望」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2016-07-22
「F-35核搭載は2020年代半ば」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-09-23-1
「F-35は戦術核を搭載するか?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-06
ドイツと戦闘機関連記事
「独トーネード後継を3機種混合で?」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-29
「トーネード後継でFA-18優位?」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-10-08
「独の戦闘機選定:核任務の扱いが鍵」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-02-01
「独トーネード90機の後継争い」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-28
「独戦闘機選定に米圧力?」→https://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-28
「独仏中心に欧州連合で第6世代機開発」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2018-04-07-2
「独レーダーがF-35追尾」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2019-10-01
「米独2000名に安保アンケート」→https://holyland.blog.ss-blog.jp/2020-03-10

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