南沙諸島と西沙諸島で埋めたて完了・施設充実中

世界が北朝鮮に注目する間にも着々と・・・
Spra Fiery Cross.jpg12日、公開衛星写真等を基に中国による南シナ海での埋め立て活動等を継続監視しているCSISの「Asia Maritime Transparency Initiative」が2017年の南沙諸島と西沙諸島での中国の活動を概観する記事をwebサイトに掲載しました
トランプ政権の焦点から外れ、中国が南シナ海沿岸国と海域での「行動規範:code of conduct」を巡るグダグダ議論で時間を稼ぎ、フィリピン大統領が中国との関係も模索し、世界の目が北朝鮮に向かう中南シナ海の緊張感が和らいだような印象を与えつつ、中国は着々と両諸島での施設整備を進めています
Spra Mischief.jpg南沙諸島では埋め立て活動は2016年初頭に終了した模様であり、西沙諸島でも2017年中旬には埋め立て工事活動は見られなくなっているようです。つまり埋め立ては終了し、人口埋め立て島での施設建設や装備配備に注力した1年だったようです
細部まで継続的にフォローしているわけではないので詳しく語れませんが、CSISのwebサイトから掻い摘んで状況をご紹介します
南沙諸島Fiery Cross
最も施設整備が活発だった島。110,000平方メートルの範囲の施設整備が精力的に実施
3000m級滑走路沿いの格納庫、島南部の弾薬や諸資材を保管する地下貯蔵施設、北端部の通信および監視・情報収集用センサー群、南端の防空ミサイル用強化格納庫、島全体に分散された通信設備で、外観上の工事は完成したように見える
●すでに完成していた水や燃料貯蔵施設にこれらの施設が加わっている
Spra Subi.jpg南沙諸島Subi Reef
フェアリークロスに続き活動が活発だった島。95,000平方メートルの施設整備が確認
地下の貯蔵施設、格納庫、防空ミサイル格納用強化格納庫、監視および通信用アンテナやレーダー各種、同島で2つ目となる「像のおり」と呼ばれる情報収集用巨大アンテナ施設の外観上の完成を確認
南沙諸島Mischief Reef
●上記2つの島と同様の方向の施設整備。68,500平方メートルの施設整備
地下の弾薬や資材保管施設、航空格納庫や防空ミサイル強化格納庫、新たなレーダーや通信アンテナやレドーム。新たに島北部で通信やレーダー施設の整備を開始
南沙諸島North, Tree, and Triton Islands
Spra Tree.jpg
●この3つの島での工事は小規模だが、地理的に重要性を持つ島で、航法上や支配を示すうえでの必要性がある模様
●North島にはヘリ離着陸場、太陽光発電パネルや風力発電風車を新たに確認、Tree島では台風で大きな被害を受けた施設の残存部分の防御を強化、, 南沙諸島の南西端に当たるTriton島には新たな建物2つ、レーダー等2つが確認
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これ以上の説明はできませんが、南シナ海を忘れるな・・・です
南シナ海関連の記事
「南シナ海3か国で共同監視活動」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-10-18
「久々航行の自由作戦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-07-03
「CSIS西沙諸島レポート」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2017-02-13
「塩害対策が鍵か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-10
「西沙諸島に中国戦闘機?」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2015-11-02-1

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