IS警戒で米本土の国防省施設の警戒度アップ

Gortney2.jpg正確には7日夜遅く、米軍の北米コマンド司令官Bill Gortney海軍大将は北米コマンド内の全ての米国防省施設や基地の警戒レベル(force protection condition level)を「A」から「B」に1段階引き上げた、と北米コマンド報道官が米空軍協会機関誌に語った
警戒レベルには5段階有り、「normal, alpha, bravo, charlie, and delta」の順で警戒度が高くなる。
2001年の911事案以降、「normal」より1段階高い「A」の状態が継続しているが、今回は更に「B」に引き上げられた。「B」になるのは、911事案10周年であった2011年9月4日~14日の間以来である
8日付米空軍協会web記事によれば
Comey FBI2.jpg●この警戒レベルの引き上げは、7日にFBIのJames Comey長官が数千人のISISシンパが米国内に存在していると警戒を呼びかけた同じ日に行われた
●北米コマンド報道官Beth Smith陸軍少佐は、引き上げが特定の脅威に連動したものではないと述べつつ、FBI長官の発言と北米コマンド司令官の引き上げ判断との関連は否定せず、「現下の情勢に鑑み、北米コマンド司令官は警戒レベルを上げて警戒を徹底するのが適当と判断した」と語った
●警戒レベル「B」について同報道官は、「より確度が高いテロの脅威が増加」した状態であることを示すと説明した
●今回の引き上げ前、ほとんどの国防省施設は「A」の態勢を取っていたが、それぞれの司令官は隷下部隊の警戒レベルを判断で上げることが出来る
一方で米国防省報道官は(米国防省web記事)
Bravo FP.jpg●米国防省のSteve Warren報道官(陸軍大佐)は、「相手に利する可能性があるので、警戒レベル引き上げに関する細部には言及しない」と語った
●同報道官は各国防省施設の対応に関し、「一般的には、基地や駐屯地や施設に立ち入るものに対するチェックをより包括的に行ったり、勤務員の警戒度を上げたり、警備員の数を増加したりすることになる」と説明した
●同報道官は更に、「一般市民の目に見えるような変化はないが、特定の施設やエリアでは、施設への出入り打ちで長い待ち行列ができ、交通渋滞になることもあるかもしれない」と説明した
●そして報道官は「水温が1~2度上昇した程度のことだ:It’s as if the temperature of the water has gone up a degree or two.」と話した
別の北米コマンド報道担当Chuck Marsh上等軍曹は
●(警戒レベル「B」が)「新たな標準警戒レベルだ:This is the new normal」と語った
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Force protection.jpg米本土の警戒レベルを判断する北米コマンド司令官の判断とその対外説明振りを、米国防省全体でよく共有していない状況がよく分かります。
そんなに大騒ぎする話ではないようですが、FBI長官の「数千人のISISシンパが米国内に存在」が背景であれば、Marsh軍曹が言ったように「B」が「新たな標準警戒レベル」になり、ずーーーっと下がることはないのでしょう。
ますます住みにくい社会となるわけです。アメリカ合衆国は・・・

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