次の米軍人トップ統参議長に海兵隊司令官!?

Dunford1.jpg1日付Defense-Newsは、デンプシー陸軍大将の次の米軍人トップである統合参謀本部議長候補の最有力は、Joseph Dunford海兵隊司令官だと報じています。
複数のソースからの情報を基にした確度の高い予想だとする同記事は、近々後任人事が発表されるだろうとし、副議長に関しても現米輸送コマンド司令官であるPaul Selva空軍大将(非戦闘機パイロットだと予想しています
対抗馬と考えられていたWelsh空軍参謀総長やロックリアー太平洋軍司令官(海軍大将)は、既に脱落したとも記事は表現しています
1日付Defense-News記事の予想によれば
●複数の関係者によれば、次の統合参謀本部議長の最有力はDunford海兵隊司令官であり、副議長候補はPaul Selva輸送コマンド司令官である。ホワイトハウスは何時候補者を発表するかを明らかにしていないが、関係者達は「間もなくだ」と述べている
Welsh-AFA2.jpg他の議長候補にはWelsh空軍参謀総長やロックリアー太平洋軍司令官(海軍大将)がいると考えられていたが、両者ともホワイトハウスのリストからはこぼれ落ちているように見える
●1日、別の関係者は理由を述べなかったが、Welsh大将は既に候補者ではなくなっていると示唆した。仮に同大将が候補者に推挙されても、上院軍事委員会での質疑で空軍内の「性的暴行:sexual assault」問題への対応について詰問を受けることになろう
●また、米空軍が「A-10攻撃機全廃」にこだわり、同委員長のマケイン議員や議会と厳しく対立していることもプラスには働かないだろう
Locklear1.jpg●ロックリアー太平洋軍司令官は、既に退役に必要な書類の取りまとめに入っていると言われている。
米海軍の史上最大のスキャンダルとなった「Fat Leonard事件」(シンガポールの港湾業務企業から、複数の米海軍高級幹部がワイロを受け取っていた事件)への関与は、司法省により「シロ」と判断される模様だが、ロックリアー大将の勢いを裂いたことは否めない
Joseph Dunford海兵隊司令官59才とは・・
Dunford5.jpg2014年10月から海兵隊司令官に就任、司令官就任後は、海軍との連携再強化に取り組み、イラク&アフガン作戦で途絶えていた海上行動や分散作戦に焦点を当てている。また海兵隊の更なる成熟のための野心的な計画を発表し、兵士個人への要求事項や訓練手法も改革を始めている
●議長候補者に指名された場合、議会では海兵隊の戦闘職種や特殊部隊への女性の門戸開放に関する見解を問われる可能性が高い。政治的な意味合いの強い「女性への職域解放」問題への対応が注目される
●現職以前はアフガンのISAF司令官として米軍撤収の指揮を執っている。イラク戦争では大佐として連隊を率いて参戦し、「Fighting Joe」のニックネームを得た。イラクとアフガンでは計4年間指揮官として勤務経験がある
●その他、海兵隊指揮官職は2nd Battalion(米本土)で経験している。
Dunford3.jpg海兵隊の歩兵である同大将は、陸軍空挺レンジャー徽章を付け、7マイルのランニングを習慣とする堂々たる体格の持ち主。2012年には、2人の子供と共に海兵隊マラソンを完走している
●St. Michael’s College出身の司令官は、海兵隊内でも頭脳明晰で知られ、Georgetown大学とTufts大学の修士号を持ち、米陸軍大学の卒業生でもある
ワシントンDCでの経験も豊富。2010-2012年の間、海兵隊司令官の補佐官を勤め、海兵隊員のアルコール依存症問題や「いじめ」「かわいがり」問題等、海兵隊の「悪しき伝統」排除に辣腕を振るう。海兵隊司令部では作戦部長や計画課長の経験有り
●統合参謀本部では、副議長の首席補佐官、J-5で地球規模問題チーフ、J-3で副作戦課長の経験がある。
海兵隊webのDunford大将経歴表
→http://www.hqmc.marines.mil/cmc/Biography.aspx
副議長候補のPaul Selva空軍大将は
Selva.jpg2014年5月から米輸送コマンド司令官として勤務。それ以前は米空軍輸送コマンド司令官で、更にその前は太平洋空軍副司令官
輸送機パイロットで、C-5, C-17A, C-141B, KC-10, KC-135Aの操縦経験有り。Dunford大将とは、米軍のアフガン撤収輸送に関し、共に汗を流した関係有り
●空軍の主流である戦闘機乗りではないが昇任は早く、国防省のNet Assessment室や米空軍QDR担当等も経験。ペンタゴンと軍需産業界での評価は高い
クリントン国務長官時代に軍事補佐官として国務省で勤務しており、クリントン候補が大統領になれば、統参議長に引っ張られる可能性があるとの噂がある
米空軍webのSelva大将経歴表
→http://www.af.mil/AboutUs/Biographies/Display/tabid/225/Article/105043/general-paul-j-selva.aspx
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Selva2.jpgDunford大将とSelva空軍大将の日本との関係は明確には分かりませんが、勤務経験はないようです
海兵隊は日本との関わりが強いですから日本滞在はあるでしょうし、輸送機を操縦して、または太平洋空軍副司令官として嘉手納や三沢や横田に来たことはあるでしょうが・・・
いずれにせよ、現段階では「うわさ」ですが・・・戦闘機パイロットは外しは既に大きな「うねり」となっている気がします。

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