F-35:イスラエル追加購入とアラブには当分売却せず

F-35 Israel.jpg22日、イスラエル国防省はF-35を追加で14機発注すると発表しましたが、同日、米国防省のケンドール次官(技術取得開発担当)はタイミングを合わせるように記者団に対し、「近い将来、湾岸諸国にF-35を売却するとは予期していない」と発言し、中東の微妙なバランスに配慮しています
ケンドール次官の発言が記者団の質問に答えたものなのか、積極的に発言したものか不明ですが、中東諸国にとって重要関心事項であることに変わりはありません
イスラエルは14機追加購入発表
F-35 Israel2.jpg20日、イスラエル国防省は、14機のF-35を$3 billion(約3500億円)で購入すると発表した。1機換算で約130億円だと同国防省の声明は触れている
●なおイスラエルはこれに併せ、更に17機を購入するオプションを保持することを確認した
●イスラエルは、2010年に19機購入の初期契約を結んでおり、今時はそれに続くものである。なおその際、イスラエルがF-35組み立てや部品製造を関与すること国防省は述べている
●またイスラエル国防省は、F-35導入に伴うイスラエル製の兵器やアビオニクス搭載により、イスラエル軍需産業に多額の資金が投入されると説明している
アラブには当面売らない
F-16 USAF.jpg●20日、アブダビで開催されているIDEX軍事展示会に参加しているケンドール米国防次官は記者団に対し、近い将来(near-term)にF-35をカタールやUAE等の湾岸諸国に売却する事を予期していないと語った
●同次官は、UAEが現在80機運用している「Block 60 F-16」は、米空軍が使用する「Block 50/52+」より進んだ世界最新の機体であり、地域の脅威に対処可能であると付け加えた
イスラエルによるF-35追加購入発表は、エジプトによるラファール24機購入発表を追いかけるように行われた。仏製のラファールはF-16と同等クラスと見られている
湾岸諸国の戦闘機は、米軍航空機とともに対イスラム国作戦に参加している
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極めて微妙なバランスの上に、中東諸国がおかれていることを示す一例です
中東諸国も、誰が敵で、誰が味方か分からなくなっているのでは・・・と思います。

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