加がF-18改修でF-35購入更に遅延へ?

CF-18.jpg10日付Defense-Newsは、カナダ空軍が保有するCF-18戦闘機の「延命措置」を計画しており、採用されれば先延ばしにされているF-35購入判断が更に延期されるのではないか、との推測記事を掲載しています
F-35共同開発国でありながらF-35購入反対派の勢力が強く、購入決定が出来ない状態にあるカナダは、2015年の総選挙が終わるまでF-35の話を持ち出せない状態にあります。
購入反対派はカナダ与党によるF-35選定のいい加減さを指摘し、更にその指摘をカナダ会計検査院長が裏付けるF-35批判を行い、一大国内スキャンダルになった結果ですが、CF-18延命で何とか時間を稼ぐ模様です。
10日付Defense-Newsによれば
カナダ空軍は78機の近代化されたCF-18を保有しており、65機のF-35に更新する構想はあるが、今カナダ当局はCF-18の延命改修を計画している模様である
●現在のCF-18は2020年までに退役する見込みだが、延命措置により2025年までの運用が可能になる見込みである
CF-18-2.jpg●カナダ国防省の報道官は「延命措置は検討段階でまだ決定されたわけではない」としながらも、検討段階の計画では2016年から19年の間に延命措置を実施する計画だと説明した
●現段階の計画では、機体構造部材の更新、アビオニクスや飛行管理系統の更新のほか、ソフトウェア近代化も「延命措置」に含まれる模様である
●しかしこのCF-18延命措置は、更にF-35購入決定や導入を遅らせるシグナルになる可能性がある。
2010年に一度決定したF-35購入だが、2012年には一度決定が白紙になり、その後はCF-18後継機問題は議論保留の状態にある。野党議員は、2015年10月の総選挙前には与党は本問題を持ち出さないだろう、と見ている
●前国防省調達担当は、度重なる後継機検討の延期や現有機の延命は、F-35購入環境が整うまでの時間稼ぎだと語っている
●F-35を製造するロッキード社は何もコメントしていない
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F-35_Cont.jpgCF-18延命検討のニュースと同時に、カナダ空軍は対イスラム国作戦に6機のCF-18、2機の早期警戒機、空中給油機、約600名の人員を派遣すると発表しています。
米国との緊密な関係を維持しつつも、怪しげなF-35(亡国のF-35)には慎重な態度で臨むカナダには、大いに学ぶ点も在りましょう。
カナダとF-35
「2018年まで購入せず」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-04-07
「白紙撤回:カナダのF-35購入」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-08
「カナダ検査院国防省批判」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-04-04
「カナダもF-35に及び腰」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-03-14

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