実機とシュミレーターを連接して空中戦

F-16 USAF2.jpg9月15日付defense-News記事によれば、ロッキードマーチン社が飛行中のF-16と地上F-16シミュレータを連接し、ウイングマンと敵がバーチャルな場の設定での空中戦試験に成功した模様です
今後の航空機は非常に高い性能を有するモノの、不断の訓練環境でアセットの能力を最大限に引き出す訓練の設定が困難になってきており、また経費節減の面からもバーチャルな訓練充実の必要性が叫ばれてきたところです
9月15日付defense-News記事によれば
ロッキード社による試験は6月26日にテキサスの研究所を中心に行われた。それ以前に研究室レベルでは成功していたが、実際に飛行中の戦闘機を交えての試験に成功したのは初めてであった
F-16 USAF.jpg離陸したF-16操縦者は、実際には飛行していないウイングマン(僚機)をシステム上で認識し、訓練空域に到達後はバーチャルな敵と戦ったのである
●同社の技術者は長期間に及ぶ準備を振り返り、「試験自体は円滑に進んだが、準備には大変だった。データリンク用の周波数帯に確保やデータリンクの調整に課題があった」と語った
●実環境とバーチャルを組み合わせた技術は「LVC:live, virtual and constructive技術」と呼ばれている
LVC技術は、極めて高度な能力を有するF-35の様な5世代機に求められている。F-35の様な機体の能力を最大限に引き出し、操縦者を鍛えるには、実環境の場の訓練だけでは難しいからだ
F-35canada.jpg●しかし同社担当者は「F-16で成功したLVC技術が、直ちにF-35に適応できるわけではないが、F-35にも適応できるよう取り組んでいる。課題はあるが、米空軍も強い関心を持っているようだ」と語った
●同担当者は「米空軍とは、2015年にF-22でのLVC試験を実施する方向で協議を続けている。米空軍自身が5世代機の訓練のあり方に関し、一番問題意識を持っているからだ」とも語った
●また「F-22でうまくいけば、2016年にはF-35に挑戦したいと思う。試験経費は我が社が負担している」と付け加えることも忘れなかった
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日本の様に狭い国では、騒音問題や空の混雑問題が米国より大きな課題でしょうから、もっと積極的に「バーチャル訓練」に取り組むべきと思います。国の予算も厳しい状況ですから
でも組織防衛の「輩」がいるんでしょうね。。。「バーチャル訓練」が増えると人が削減されるとか、手当が削減されるとか一番に心配する人達が・・・・
米空軍でもそうでしょうけど・・・
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「5世代機とバーチャル訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-28-1
最近の「Red Flag」演習と予算不足 →http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2014-08-07
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