ベトナムと中国関係に改善の兆し?

SouthChinaSea.jpg27日付米海軍協会web記事が中国国営の新華社通信を引用し、27日に北京で行われたベトナムと中国の高官協議の結果、両国間の南シナ海での領有権紛争が「沈静化したかも:may have cooled」と報じています
日本でも最近、福田元総理が習近平と「こっそり」会談していたとか、日中首脳会談を探る動きが活発化とか報道されているので、中国全体の「対外強硬路線」に何らかの変化の兆しかも・・・と素人考えでご紹介します
27日付米海軍協会web記事によれば
●北京で27日に2国間協議を行ったのは、ベトナム側がベトナム共産党書記で特別代表のLe Hong Anh氏、中国側が中国共産党中央委員会政治局メンバーのLiu Yunshan氏である
新華社は、両国協議で3つの合意事項が打ち出されたと報じている
—両国が2011年10月に締結した「中ベトナム海洋問題解決の基本的ガイドライン」を遂行する。
—両国の国境協議メカニズムを有効活用し、両国にとって受け入れ可能な永続的基本解決を追求する。
—如何に南シナ海での共同開発を推進するかを検討・協議する
China-Vietnam.jpg●両国の合意は、5月上旬に中国がベトナム管轄海域に石油採掘リグを設置し、その後数ヶ月に及ぶ緊張状態の後に結ばれた。当時中国は80隻の艦艇をリグ周辺に派遣し、ベトナム沿岸警備隊と小競り合いを繰り返した
●陸上でも、南シナ海での中国による高圧的な態度は非難を浴び、韓国や日本でも(ベトナム人による)中国人商店や企業への反対運動が起こった
●しかし7月中旬、中国側は突然石油採掘リグを撤収し、周辺の中国艦艇も姿を消した
●ベトナムはASEANの中でも、最も中国を遠慮無く非難する国の一つだが、ベトナム指導層は米国や中国のライバル国との関係強化を図っている
ちなみに福田元総理の動きは(産経報道)
福田康夫元首相は27日午後、都内での講演後の質疑応答で、7月下旬に北京で中国の習近平国家主席と極秘会談したことを認めた。習氏との会談について福田氏が公の場で言及したのは初めて。
Fukuda.jpg●尖閣諸島情勢と歴史認識問題で緊張状態にある日中関係について「危機感は(双方共に)同じようなものを持っている」と明らかにした。
11月の北京でのAPEC首脳会議の際、安倍首相と習氏による首脳会談を実現する必要があるとの認識を示し、「できなければ、(日中関係が)どうなるのか考えないといけない。その時はかなり難しい状況になる」と強調した。
習氏には対日関係改善の意欲があると言及し、「習さんは日本の悪口は言っていない。私と習さんとの考えは変わらない」と指摘した
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8月27日に日本と中国とベトナムで同時に同じ方向の動きがあったと言うことで、勝手に邪推してご紹介しました。
中国は決して油断できない国で、尖閣や東シナ海問題でも「長い付き合いの覚悟」が必要なことは間違いないですが、根本的ではないにしても、風向きが変わりつつある雰囲気を感じます
今後に注目です

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