23日付台湾紙「Taipei Times」は、台湾国防省高官が、5月に行うシミュレーション演習で、中国空母「遼寧」を含む艦艇戦闘グループへの対処に重点の一つを置いた状況設定を行う、と語ったと報じました
本報道を台湾国防省は否定も肯定もしなかったようですが、「Han Kuang」演習は実際に5月19日から23日に行われ、統合戦力の運用について机上で訓練を行うようです
まず23日付台湾紙「Taipei Times」報道は
●毎年行われてきた「Han Kuang演習」の一部であるコンピュータ演習で、今年は中国空母「遼寧」戦闘群への対処を重点の一つにすると台湾国防省の高官は語った
●同国防省の作戦計画部の副部長である梅家樹少将は、統合のコンピュータ演習を5月19日から23日に行い、中国が全面戦争を仕掛けてくるシナリオの中で、空母「遼寧」は台湾東方の海域から攻撃を行うと記者たちに語った
●副部長は、シミュレーション演習では実際に訓練することが難しい複雑な統合作戦シナリオを試すことが出来、台湾軍の統合能力を強化できると語った。また、コンピュータ演習での教訓や課題は、9月に実施する実演習に反映させるとも説明した
●台湾が獲得した最新装備であるAH-64アパッチヘリやP-3C哨戒機、Thunderbolt-2000多連想ロケットも、同シミュレーションに組み込まれる
25日付Defense-Tech記事は
●台湾国防省は「Taipei Times」の報道に関し、肯定も否定もしなかった。25日付JDWは「台湾国防省は、演習は台湾防衛計画を洗練するための各種データを得るためのものであるとコメントし、報道について肯定も否定もしなかった」と伝えている
●1月には、空母「遼寧」は約1ヶ月間かけ、中国海軍の強襲揚陸艦を含む他の数隻の艦艇と共同訓練を行った
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台湾は、当初2015年までに徴兵制から志願制へ完全移行を計画していましたが、採用が順調に進まず、2017年まで延期することにしたようです。
あわせて兵士の給料をアップすると発表し、志願兵の採用を加速したい意向です
防衛省や自衛隊は、台湾と対中国作戦の意見交換を何とか行うべきです。中国の手前、外交関係さえない台湾との関係ですが、ある意味本当に中国脅威について考えているのは台湾ですから。米国より。
日本と台湾間の航空便は多数ありますし、覚悟さえ決めれば、情報交換や意見交換ぐらいいくらでも可能だとおもいます。覚悟を決めるべきです。
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