映像:空母から初離陸:無人艦載機X-47B


5月14日午前11時18分、無人ステルス艦載機X-47Bが空母George Bushからの初めての離陸に成功しました。
同機は空母管制圏内を飛行し、数回着艦アプローチのデモを行った後、陸上のPatuxent River海軍航空基地に着陸し、約65分間の試験を完璧にこなしました。
各軍事サイトが大きく伝えていますが、映像はDefense Techから、解説はDefense-Newsの記事も加えてご紹介します。1911年に航空機が初めて空母に着艦(操縦者はEugene Ely)して以来の「海軍の歴史を作った日」とか「大きな一歩ではなく、大きな飛躍だ」等の言葉が関係者から聞かれます
14日付 Defense Tech記事は
X-47B-CV-Pass.jpg米海軍のツイッターは担当海軍少将のコメントを引用し、「空母艦上で有人機と無人機を以下の融合して運用するかを考える上で、歴史上のinflection pointとなる出来事だ」と発信した
●試験では、FA-18と同サイズのX-47Bが空母管制圏内をきちんと飛行し、後に空母上の操作員から地上の管制に移管されて着陸した。また飛行前には、甲板上での一連の動きや空母への適合が、30人あまりのメディアや軍高官の前で再確認された
X-47BはF-16戦闘機と同じエンジンを搭載し、F-35C(空母搭載型)の倍以上の行動半径を持ち、二つの兵器庫に4500ポンドの兵器を搭載可能である
●海軍は5月中に艦載無人偵察攻撃機(UCLASS)の事前の設計提案要求を行う予定で、その後6月には技術開発提案を募集する予定である
ノースロップ・グラマン社はX-47Bで他社の候補機を打ち負かすつもりだが、LockheedはSea Ghost、 BoeingはPhantom Ray、General AtomicsはSea Avenge等を基に開発した機体で対抗する見込みである
14日付Defense-News記事は
X-47BFlight2.jpg●「歴史を目撃した。大きな一歩ではなく、大きな飛躍だ」—この関係者の言葉が、7年の歳月と1800億円の経費をかけた本計画の重要な一里塚となったことを示している。
●試験を行った空母Bushには数日前に搭載され、甲板上での操作への慣熟が行われたばかりである。甲板上の動きは操作装置を携えた操作員が行い、発進時には艦橋にコントロールが移管された模様だった
上空ではFA-18にエスコートされつつ、2度空母への着艦アプローチをデモした。関係者は、まず離陸プログラムを検証し、その後、陸上でアレスティングフック着陸を10回程度訓練した後、この夏後半に空母への着艦を試験する予定と語った。
●100名に及ぶ開発チームが空母に搭乗していたが、実際のフライトと計算上の動きとの違いを確認でき非常に参考になったと述べていた。
2機のX-47Bを使った試験は本年いっぱい行われ、結果は実用空母艦載無人ステルス偵察攻撃機UCLASSの開発計画に生かされる
試験後の2機のX-47Bの行き先は未定で、海軍の開発責任者は「展示してくれる博物館を探している」と語った
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技術の進歩に、軍人の考え方が追随できているのかが気になります
X-47B関連の過去記事
「夏にRFP発出か:無人艦載機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2013-03-28-1
「映像:空母甲板上で試験中」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-11
「映像:X-47B地上カタパルト発進」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-12-01
「X-47Bが空母搭載試験へ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2012-11-28-1
着陸映像です↓

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