冷戦期、ベーリング海上空でしばしば見られた光景
16日付「Defense Tech」の記事によれば・・写真は1989年のモノ
手前から伸び交差する2本の飛行機雲は、アラスカを飛び立った米空軍のF-15戦闘機のモノ。
写真の遠方を右から左へ、2本の短い雲を引きながら飛ぶのはソ連のMig-29編隊です。
F-15の軌跡が交差しているのは、編隊長の指示で2番機が援護態勢の位置に移動しているからだそうです。編隊長と敵機2機の両方を優位な位置から監視でき、いつでも攻撃できる有利なポジションへ2番機が移動です
相手の反応速度や関連情報収集のため、冷戦期のワルシャワ条約軍が頻繁に行った偵察活動に対し、西側戦闘機がスクランブル発進で対応した場面で、当時世界中で見られた光景です。最近ロシアが長距離爆撃機でパトロール飛行を再び活発化させており、写真のような光景も復活・増加しているようです。
ロシアはこういった状況で不要の摩擦を起こさない「暗黙のルール」を分かっているようですが、中国はまだまだ何をするか分からない状況なようです。記事は、「中国の戦闘機が米海軍のEP-3情報収集機に衝突した事案を忘れてはならない」と結んでいます。
ちなみに写真のMig-29は、許可を得てカナダへ向かう航空機だったようです。
映像でご紹介
「無人ステルス機Phantom Ray」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-14
「有人無人両用のISR機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-10
「スペースシャトル打ち上げ」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-14-1
「イラン人質救出準備秘話」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-07
「ハイテク・プロペラ攻撃機」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-02-24-1
「デモ映像:垂直離着陸型F-35」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-12
「爽快スイス軍機がアルプスで」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-11
「トマホーク初実戦」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-05
「高度7万フィートの飛行」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-07