30日付「Defense Tech」が、米ジョージタウン大学チームによる中国核弾弾頭と関連秘密トンネルに関する衝撃のレポートを紹介しています。
未だ正式に公表されては居ないようですが、国防省の戦略立案に関わっていたPhillip Karber教授チームによる、これまで推定の10倍にも及ぶ核弾頭を中国が保有しているというレポートは、既に国防省関係者や有識者に出回っているようで、議会での公聴会も計画されているようです。
元国防省勤務のPhillip Karber教授チームの研究は・・
●363ページのレポートは、中国軍の戦略ミサイル部隊である第2砲兵が、3000マイルに及ぶ地下トンネルに3000発の核弾頭を保管していると主張している。トンネルのことは中国で「地下万里の長城」と呼ばれている。
●Karber教授と学生チームは、約3年間にわたり、あらゆる公開情報(新聞、雑誌、中国内のブログ、ネット情報)にGoogle EarthやChinese TVの画像情報を加え、更に中国軍の出版物等を根気強く収集分析してレポートをまとめた。
●一般には、中国の保有する核弾頭数はせいぜい400発と見積もられていたことから、本レポートの結論が大きな議論を呼んでいる。
●匿名の米国防省分析者は、「爆弾レポートとまでは行かないが、これまでの非公開情報に基づく各種見積もりに対するチェック機能を果たすモノかも知れない」と受けとめている。
識者のコメント
●中国核兵器の専門家であるGregory Kulacki氏は、「3000発など馬鹿げた数字だ。中国のブログを鵜呑みにする調査手法は、怠惰であり評価にも値しない」と酷評している。
●米科学者協会のHans M. Kristensen氏は、「本レポートのある一定の価値はあるモノの、ネット情報を元にした調査の危険性も同時に示している」とコメントしている。
●シンクタンクのMark Stokes氏は、「本レポートの意義は、中国にはまだまだ不明瞭な部分が多く残されているという問題を投げかけたことにある。中国がトンネル建設に巨大な投資をしていることに疑問の余地はない。この努力に注目し、疑問を投げかけたことに意味がある」と評価している。
////////////////////////////////////
中国の核弾頭が3000発だと、両国がそれぞれ約5000発保有する米露の戦略核削減交渉に止まらず、世界の景色が変わってくるのかも知れません。
3千との数字が並ぶと、「白髪三千丈」を思い出します・・・。
「Defense Tech」から借用した冒頭の写真のようなトンネルが3000マイルもあれば、核のみ成らず、何でも隠せるような気がします。なんでも。
「映像中国空母の建造状況」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-08
「映像中国ステルス機J-20分析」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-30