10月25日、再び再びF-22は飛行を再開しました。
下記の記事のように、20日からラングレー空軍基地(アラスカのエレメンドルフ空軍基地もあわせて)のF-22が、当該部隊指揮官の判断により飛行を停止していました。
しかし25日には飛行を再開したようです。どのような措置やチェックが行われたのかは不明ですが、とにかく再び全ての米空軍F-22は飛行を再開しています。25日付「Defense Tech」記事より
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21日、米空軍ラングレー空軍基地の報道官が発表したところによると、同基地(Joint Base Langley-Eustis)所属のF-22を操縦したパイロットが「低酸素症に似た症状」を訴えたため、同基地司令官は所属F-22の飛行を停止しました。
米空軍のF-22は酸素発生装置の不具合を訴える事例が10件以上発生していたため、約4ヶ月半に渡り飛行を停止し、先月飛行を再開したばかりでした。
先月の飛行再開時には、厳密に「低酸素症に似た症状」の原因が判明していたわけではなく、リスクを低減させる炭素フィルター追加措置や脈拍異常警報装置携行の義務付け、運用規則改正、更にパイロットの血液サンプル事前採取や再教育を行って段階的に飛行を再開(見切り発車)していました。
ただし空軍参謀本部は、先月の飛行再開以降も引き続き各種データ(飛行、整備、操縦者身体)を収集分析しており、飛行再開後既に1300フライトのデータを収集していたところです。
また、飛行再開後も異常を察知した場合は、基地単位で柔軟に運行を中止することが出来るとしており、今回の飛行停止に至ったわけです。何とも玉虫色の飛行再開判断と今回の一部基地での飛行停止です。
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恐らく米空軍は、パイロットの技量維持のため仕方なく飛行再開しなければならなかったのでしょうが、本件を伝える21日付「Defense News」は、「飛行再開の判断が誤りだったとの声が関係者の多くから発せられている」と伝えています。
世界最高の戦闘機をしてこのトラブル・・・酸素発生装置は発展を重ねつつ半世紀以上の使用実績があるはずなのですが・・・。科学技術には落とし穴があるんですね。謙虚に参りましょう。
全く関係ありませんが、アインシュタインが生涯で一番悔やんだ過ち「重力に対抗する斥力となる宇宙項の理論への導入」について、読売新聞記事が紹介しています。宇宙もまた不明なことばかり
→http://www.yomiuri.co.jp/adv/wol/opinion/science_111017.htm
「公式発表F-22飛行再開」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-08-31
「なぜF-22はリビアで飛ばない」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05-1
「戦闘機に捕らわれ過ぎている」→http://t.co/tyFxLrq