5月9日、戦略爆撃機B-52Hが50歳を迎えました。
米空軍HPが50歳を迎えたB-52Hを運用するバークスデール空軍基地の第20爆撃飛行隊を紹介しています。
久々にB-52を取り上げますが、なぜかホッとします。気のせいか・・
50歳というB-52Hは・・・
●1961年5月9日、B-52Hの一番機が空軍に引き渡され、以来大型爆撃機として核戦略の一翼も担いつつ今日まで最前線を守ってきた。
●B-52の初期型B-52Aが部隊配備されてた1952年から換算すると60年とも言えるが、様々な機体や搭載装備の改修が加えられて今日のH型があり、50歳とすることにしよう。
●B-52H型は全部で110機生産されたが、現在でも70機が現役として活躍している。
●50年前にこの機体が導入された時、誰が50歳の誕生日を迎えることを予測できたであろうか・・・
●飛行隊関係者は、「暗黒の冷戦時代からテロの時代まで、B-52Hは我が国を守ってくれた。世界の人々もこの爆撃機がなしえたこととその存在を認識し、この記念碑的機体を我々の任務や国家、そして平和な世界とともに記憶にとどめるべき」と誇らしく語っている。
●改修と構造強化により、2030年を越えて現役であり続ける予定(2040年までとの見積もりもある)
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戦略爆撃や核抑止を担って配備が始まったB-52Hですが、大論争の末にハプーン対艦ミサイルを搭載(Air-Sea Battleの原点!)したり、最近ではアフガンやイラク上空に長時間滞空し、地上からの求めに応じていつでも駆けつけ、精密誘導爆弾を投下する近接航空支援CASでも大きな存在感を発揮しています。
また、その巨大な機体と音で、テロリストに対する「威嚇」任務にも、B-1Bとともに活躍しているようです。
「B-52が長距離近接航空支援を」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-09-26-1
「B-1もCASや低空威嚇飛行に」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-05-04
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(おまけ)C-5輸送機もまだ頑張る
C-5の魅力はなんと言ってもその大きさと航続距離。しかし最近は、米本土からハワイ経由での移動でも、ハワイで故障が発生してすぐ飛び立てないことが多いようです。
多数米空軍内に存在するC-17やC-130に押されつつ、かつ経年疲労から故障が頻発しているC-5ですが、C-5M型に改修されて2040年以降まで頑張ります。
改修されてC-5Mになると無給油で6000マイル飛行でき、信頼性も90%以上になるとのこと(意味不明の数字ですが・・)。1機当たり約75億円をかけて、52機をC-5Mへ改修するようです。
25日付「DODBuzz」の記事は、「決して兵士採用事務所のポスター写真には採用されないが・・」との書き出しですが、AirShowなんかに出現するとその存在感と安心感(意味不明)は抜群です。
まんぐーすに比べれば、B-52HもC-5もまだまだ「若造」ですし、ちょっと違いますが、ゲーツ長官もレーガン時代の兵器はまだまだ使える、とAEIで語ってます。その内ご紹介します。
シンクタンクAEIでの講演
「政治家よ目をそらすな」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2011-05-26
まだまだ頑張るB-52関連記事
「グアムB-52が核任務訓練」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-12-09
「B-52に1機百億円の改修か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-10-08
「米空軍の核戦力は大丈夫か」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2010-07-16
「B-52の新部隊創設」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-09-08
「川渕三郎51歳の左遷から」→http://holyland.blog.so-net.ne.jp/2009-09-22